Jasminne

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のJasminneのレビュー・感想・評価

5.0
「クーリンチェ少年殺人事件」鑑賞。4時間。長いけど昼も夜もない少年たちの話。夜間学校に行っていると昼も夜もなくなるんだよね。
ツジツマがなんとなく合わなくて見ているうちにファム・ファタールがテーマのひとつだと気づくと一気につながるのですがこの程度ではネタバレにはならない。
10歳超えると性的成熟の前に性体験やそれに近いものを経験しやすくなるというが中学生になってもまだまだ子どもなのに急いで大人にならなきゃいけない子もいるんだよね。
大人になってしまった子どもをゆっくり大人になればいい子どもから見つめ続ける作品。惨劇はだから起きたんだろう。
放校された小四が昼の学校の受験をしようと励むところは子どもでいていい年齢なんだよと本人に声をかけているようなシーンで実際にちょっと画面も明るい。
全体的に絵が暗い。テーマが暗いというより本当に光が強くない。
張震の父が父親役で出演していて今の張震本人とそっくりである。
BGMはエルヴィス・プレスリーの歌声と入試の合格者の名前を読み上げるラジオの音声くらいか。
風の音、セリフ、足音にかなうBGMはこの作品にはないのだろう。
エルヴィスを通じてやってくるアメリカの文化と合格発表の音声から聞こえてくる未来を切り開く学生の名前と小四の対比は残酷なほどであった。