ピッコロ

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のピッコロのレビュー・感想・評価

4.2
僕だけが君を救うことができる

わー、1回観ただけじゃ頭の整理ができないよ。
3時間56分の長大作。たっぷり堪能させてもらいました。

上映時間については、長さを全然感じなかった。
いいタイミングで、映画が大きく動くので気づいたら終わってしまう。
ただ、登場人物の名前と顔が途中まで一致しないことがあったので少し混乱した。これについては、自分が悪いんだけど台湾人の名前に慣れてないと難しい。

不安定な時代。それを感じとった子供たちは徒党を組むようになる。
作品自体が重く、暗い。だけど、それがこの映画の雰囲気にピッタリ合っている。少年と少女、リトルプレスリー、暗闇からバスケットボール、ハニーさんの最高にカッコイイ登場シーン、雨の中、少年の心の葛藤と印象的なシーンが多い。
そして、思春期の危うさ、やるせなさ、脆さがこれでもかと描写されているので胸が痛くなる。
エンドロールのなんとも言えない虚無感。
観終わったあと少しボケーっとしてしまった。

この監督の作品は、どれもそうだが観終わった後に、最初からまた観たくなるから困る。
1度目は衝撃を味わい。2度目に整理整頓。
この映画の全てを理解したい。

他人の思いに感謝して。あなたは他人に奉仕をしてる?
一番印象に残ったセリフである。

wowow
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