なかもと

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のなかもとのレビュー・感想・評価

4.5
4時間という長さがハードルでなかなか見られてなかった作品。ようやく初見。
何度か休憩挟んだものの、思ったより辛く感じずに見終えることができた。

ただの不良少年たちの青春映画ではない。まだ日本統治の記憶が色濃く残る時代の台湾で、「台湾人」という概念がまだ無く、本省人と外省人に分断されている緊張感が全編通じて醸されている作品。

台湾の歴史や、登場人物たちの出自について、映画の中で丁寧な説明がある訳ではないので、前提知識がなく中国語が分からない人が見るとちょっとつらいのかな。
(登場人物の話す言葉や訛りで本省人か外省人かわかったりする)

台湾に暮らしていた頃、台湾人全員が自分の出自について(本人らは無意識だろうけど)強く意識しているのが日常会話から伝わってきたけど、この映画では時代的にそのさらに何倍も強く感じる。

「這個世界是不會為你而改變的,我就好像這個世界,是不會為你而改變的!」

應該小明也不是故意的,因為不安寂寞才會這樣同時跟好幾個男生談戀愛,小四也太純真的相信小明,啊~~~
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