クアラ

羊の木のクアラのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
3.5
『羊の木』を観てきました。

過疎気味な港町・魚深市が政府の要請で秘密裏に取り組んだ仮釈放の受刑者たちを10年間町に住まわせる過疎対策カリキュラムにより集まった6人の元受刑者。一癖も二癖もありそうな男女だが、一見平穏な生活を送って社会に溶け込んでいたが、町の伝統行事《のろろ祭り》を機に物語は不穏な展開を見せる…という映画。

冒頭の受刑者が1人ずつ町にやって来るシーンは、不穏なBGMと相まってゾクゾクしました。そこからはほとんどBGMもなく、只々静かに展開が進んでいくのですが、それが逆に俳優たちの地味怖い演技を際立たせて実に怖い‼︎淡々と進むサスペンスから目が離せませんでした。

ストーリーのテーマの受け取り方は観る人によって異なるとは思いますが、個人的には《死と再生》の物語だったかなぁと。

『桐島、部活やめるってよ』の吉田監督だけあって、俳優の演技の際立つ魅せ方が実に良かったです。
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