鰯

羊の木の鰯のレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
3.8
もう人を愛してはいけないのでしょうか

過疎化が進む魚深の役所に勤める月末は、上司の指示で6人の新規移住者を迎えに来る。詳細を知らされていない月末だったが、移住者に違和感を覚え上司に聞くと、彼らは皆殺人犯として服役していたことがわかる。

原作は第1巻のみ読了
6人の演技がほんとに素晴らしくて楽しかった。ちょっと笑えるけど、キャラクターがよく伝わる場面がそれぞれに用意されていて最高でした。のろろ祭りでの各々の行動が撮り方なども相まって、とても印象に残りました。市川実日子さんが特に最高でした。淡々とした動きについ惹かれてしまいました
水澤紳吾さんも最高でしたね。登場からラーメンまでの流れが好きすぎる。
優香さんも色気があって良かったです
中盤からそれぞれの「過去」が徐々に明らかになり、「現在」にも影を落とそうとするあたりの展開もハラハラしながら観れました。セリフもとてもよく練られているし、のろろ様の使い方もいい。終盤にぶっ飛んだようなことが起こるのも、個人的には良かった

バンドシーンも絶妙にかっこよくないなと勝手ながら思ってしまって、そこも好きです。

過疎化が進み、空虚だけど窮屈なる感じの町も良かった。ただ、月末役の錦野さんがどうも田舎っぽくなくて、舞台とは合ってないようにも思いました
ラストは綺麗すぎたかなーと思って少し違和感がありました。一方で彼らの後日譚が観たくなりましたよ
鰯