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羊の木のユニのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
4.2
終始静かな緊張感と恐怖が淡々と続く。
元受刑者を住民として受け入れるっていう設定は架空のものだけど、現実にありそうで、それがまた怖い。
元受刑者を演じる役者さんたちが、
全員個性的かつ達者でもちろん凄いのだけど、なんといっても彼らを受け入れる市役所職員の、「田舎の普通のいい青年」を演じる錦戸亮の演技が凄かった!
人の良さ、不安、疑心暗鬼といった心の機微を物凄く上手に表現してた。
怪しいと思い始めても、ギリギリまで信じたいと粘った亮ちゃん(役名忘れた)の姿は、映画見てた観客そのものだったんじゃないかな。
もうこいつダメだ…って思いながらも、どこかで「お願い!思い違いであってくれ!悪者じゃないよね?!」って思いながら誰しも見ると思う。
知らんけど。
その姿をそのまま写したのがこの主人公かな。
不気味なお祭りや信仰も、浮世離れして見えるけど、田舎は結構あると思う。

最後に亮ちゃん演じる主人公は、いい人だけどちょっと頼りなくて、
本当に何様発言ですが付き合うかって言われたら付き合わないと思うし、でも結婚相手には良さそう!っていう青年なのですが、
ちょくちょく顔がドアップになる度に、
え、なにこれ美しい…ってなって本筋忘れるの個人的に面白かった。

錦戸亮は美しい。
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