このレビューはネタバレを含みます
殺人犯が、そんなような人が、いたらわたしはどうなるんだろう。
殺人事件を通して、変わる人、変わらない人、変わろうとする人。
それを人間と思える人、消えて欲しいとおもう人。
いろんな人がいる。
信じていいのか、信じてはいけないのか、本当に何もわからなくなった。
どれが本当の顔なのかなんてさっぱり分からない。
人は怖い。怖いけど。信じたいと思った。
宮腰は本当に本当に狂気的で。人を人と思っていない、ハエや蚊のように扱う、そんな人。
そんな宮腰が、月末だけは殺せなかった。きっと、初めて感情を持って関わってくれた相手だからじゃないだろうか。
受け入れられるかどうか、そこが一番大事なこと。相手にとって、その人の人生にとって大切なことなんだと。
そして、錦戸亮の演技。
目だけで演じる、そんな素晴らしい役者だとは思ってたけど、想像以上に、本当によかった。あんなに雰囲気だけで演じられる俳優だとは。
松田龍平、北村一輝、演技派の大物たちの中で主役を張れる力量は充分にあった。
出演者全てに迫力と背景が見えて、なんか、とにかく凄かった。
目を塞ぎたくなることはないけど、ただただ鳥肌が寒気が。そんな映画。
エンドロール、ボブ・ディラン。最高でした。