サカモトハルキ

羊の木のサカモトハルキのレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
4.3
「さすが吉田大八監督!」といった感じの深い映画だった。
一筋縄ではいかない。決して一方向からの視点から描いていない。
単なる(そして、よくある)『元受刑者たちの立ち直り物語』に終わらせないところは流石だと思った。
錦戸亮の普通の若手地方公務員ぶりが特に素晴らしかった‼️

"昔からそうしてるから
みんながそうしてるから
守らないと"

もっとも印象に残ったセリフ。
勤勉さは日本人の美徳かもしれない。
でも、その一方で日本人は『正解以外は全部バツ』といった具合に自分たちのルールから外れた異質なものをシャットアウトする怖い面がある。
それがテーマかも…

誰が犯人か?的な映画や、元犯罪者を描いた日本映画は結構ある。
でもそういう日本映画によくありがちなドラマ性も、心の叫びもない。
「本当のところは何考えているのかわからない」という緊張感のまま淡々と進んでゆくところが良かった‼️
雄叫びをあげればいい映画ってわけじゃないよね😉

そういえば #羊の木 で錦戸亮と木村文乃が結成したバンドがMy bloody valentineみたいなめちゃくちゃセンスのいい音楽やってて驚いた‼️
だいたい日本映画に出てくるバンドの音楽ってダサいんだけど、これは違ってた。
マイブラっていま考えたらめちゃカッコよかったなー
サカモトハルキ

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