フェンスの作品情報・感想・評価

フェンス2016年製作の映画)

Fences

製作国:

上映時間:139分

3.3

あらすじ

1950年代の米ピッツバーグ。トロイ・マクソンは、妻ローズと息子のコーリーと暮らしている。彼はかつて野球選手だったが、 人種差別によってメジャーリーガーの夢を絶たれ、今では苦しい生活を送っていた。ある日、コーリーがアメフトのスカウトマンに見出され、NFLを目指す大学推薦の話が舞い込んでくる。しかし、トロイは進学に反対、夢を見過ぎたと責め立て、家の裏庭のフェンス作りを強制的に手伝わせる。息子の夢を…

1950年代の米ピッツバーグ。トロイ・マクソンは、妻ローズと息子のコーリーと暮らしている。彼はかつて野球選手だったが、 人種差別によってメジャーリーガーの夢を絶たれ、今では苦しい生活を送っていた。ある日、コーリーがアメフトのスカウトマンに見出され、NFLを目指す大学推薦の話が舞い込んでくる。しかし、トロイは進学に反対、夢を見過ぎたと責め立て、家の裏庭のフェンス作りを強制的に手伝わせる。息子の夢を完全に潰してしまったトロイ。親子関係に亀裂が走り、ふたりを見守っていたローズとも激しく衝突することになるが・・・。

「フェンス」に投稿された感想・評価

主人公トロイの価値観には全く共感ができない。
だけど、この作品の評価が高いのは、やはり演者さんの演技力の賜物でしょう!
ヴィオラ・デイヴィスの演技は本当に凄かったです!
トロイとローズの物語。

これはローズが主演と言ってもいいと思う。でもずっと喋りまくるトロイも言葉で自分を上塗りしていく感じがよく出ていて さすがデンゼル・ワシントンです。戯曲がもとになっているということで ほぼ家と家の庭のシーン。でも家族(夫婦)を描くにはそれで充分だった。

私はたかが20数年の結婚生活しか知らないけど ローズの心の動きや悲痛な叫びや それでも最後には許してしまう心理はよく分かります😭😭😭最後に許す というのではなく 最初から許している存在なんだと思います。

夫婦のことは夫婦にしか分からないってよく言うけど 本当にその通りだと思う。一緒に暮らしていつも見ている子供でも なかなか理解しがたい。

『フェンス』というタイトルもなるほど。と思いました。

このレビューはネタバレを含みます

黒人差別が色濃く残る50年代ピッツバーグが舞台。
クソ親父のデンゼル・ワシントンが、その自己中心的振舞いのせいで妻や息子との間に修復不能の溝を作る話。


舞台劇が原作の話だからか、とにかくセリフが力強い!てかストーリー地味すぎてほぼセリフの凄味だけでもってる感ある。

会話してる人物をただただジーッと撮ってるだけの、なんの工夫もない演出ばかりの映画なのに、セリフの良さのおかげでずっと観てられる。

「俺が息子のお前を住まわせ、たらふく食わせ、服を着せてやるのはお前が好きだからじゃない!俺の仕事だからだ!男には家族を養う義務があるからだ!」

というデンゼルくそ親父から息子への言葉。


「私の夢、私の希望、全部取り出してあんたの中に埋めた。祈って、見守って、花が咲くのを待ってた。でもあんたという土は固くて岩だらけで花は咲かないと気付くのに18年も掛からなかったよ!」

という妻からデンゼルくそ夫への言葉。

相手を突き放したり、従わせようとしたり、ただただ傷付けてやろうとしたりする言葉が、いちいちとにかく攻撃力が高い。


デンゼル・ワシントンはすげぇな。こんな圧力の塊みたいな親父の役なのにあんな力み無くやってみせる。えらい存在感。
ラスト近くで、「あの人はこの家には大きすぎた」って妻のセリフがあるけど、まさにそんな感じ。
画面に映ってなくても常にデンゼルが気になるというか、存在感が消えない。
あの小さい家の中を支配してるって感じがした。

でもこの親父、徹頭徹尾、嫌な奴として描かれてる感じするけど、決して悪人じゃない。
俺はこの親父を嫌いにはなれない。正論を押し付けて他人を攻め立てるような奴よりずっと人間らしいと思う。
誰にでも言えるような綺麗事でお茶を濁したりしない。


デンゼル親父は昔、才能溢れるな野球選手だったけど、黒人差別全盛期の時代のせいで、選手としては大成出来ず、ゴミ処理人として地味な労働を続けている。

そんな過去があるゆえにアメフトの才能を持つ我が子に対して、
「アメフトなんかにうつつを抜かすな、手に職をつけろ!」
と強引に息子からアメフトを取り上げる。

自分勝手な言い分で心底腹立つけど、決して息子の言うように、嫉妬で取り上げた訳ではない。
やり口は酷いけど、それでもこの行為は親父なりに息子に生き方を教えてやろうとしている、と僕には思える。


妻の感情も複雑な描かれ方してる。

妻が親父に命じて作らせる、裏庭を取り囲むフェンスは何を意味するのか。

ゲヘゲヘ笑ってるだけの親父の友人が意外に鋭いことを言う。
フェンスは外敵から中を守るためのモンでもあるし、中のモンを外に出さないためのモンでもある。とか。

家族を囲って自分の周りに繋ぎ止めようとしてる、その象徴としてのフェンス。

エゴイズムの塊みたいな親父の陰でひっそりと人生をまっとうするだけの一見弱者である母ちゃんの中に垣間見えるエゴ。
どんな人生であっても意地でもこの人生を愛してやる、という強い気持ちがそこに見えた。

この親父にしてこの奥さんありって感じで、方向は違えど、何しかアクの強い夫婦だった。
うるさい男だなって思ってイライラしてたら、はぁ?っていう展開でイライラ。ヴィオラ・デイヴィスは上手かった。
Luna

Lunaの感想・評価

4.3
素晴らしい作品だった。
元は戯曲らしい。
それを踏まえて観たほうが
きっといいと思う。
何度も何度も舞台で演じられた作品なんだというのを噛み締めて観た。

結婚生活の長い人や夫婦の危機の経験がある人でないと、わからないかもしれない複雑な感情の話だった。人種問題が背景にはあるけれど、こういう哀れな父親は珍しくない。必死で自分語りをする姿が悲しい。
母と妻と女を演じたヴィオラ・ディヴィスが素敵な女性だった。共感と尊敬でいっぱいだ。

日本では劇場未公開だとしても、
fillmarksの評価点が低くても、この作品の評価は高い。
osaya

osayaの感想・評価

-
人種差別のある生活、親子のぶつかり合い、兄弟の心配、夫婦の問題、どれもこれも重い。
人と人の感情のぶつかり合いは観ていて消耗する。

最初から最後まで、デンゼル・ワシントン父ちゃんのどっしり感がすごい。
(終盤何してんだよ…とは思う)

ヴィオラ・デイヴィスの色んな感情のこもった涙に鳥肌。

舞台劇の映画化作品って、舞台で生で観たら同じ作品でも全然違うものに感じるんだろうなあ…と思いました。
げざん

げざんの感想・評価

3.5
デンゼルワシントン監督とあって飛びついて鑑賞。
可も不可もなく安定に面白い。
アメフトを野球で例えるあたりクセ強い。
tkbg8164

tkbg8164の感想・評価

3.5
DVD鑑賞。
全然ノーマークで期待してませんでしたが、かなり良かった!
スパイク・リー・スピリッツ感じます。
デンゼルさすがですね~ 次回監督作品楽しみです。
knitーami

knitーamiの感想・評価

3.9
フェンスを作って中のものを守り、入ってくるものを排除する。自分についての話で、家族でも組織でも国でも同じことはありそう。
でも家族的には、このお父さんは「葛城事件」ぽいような。
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