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ムーンライトのcanoのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
3.7
感動したり、驚いたり、その度に遠い問題だと感じていることに気づいて、なんだか自分が情けなくなる。
この映画は、出演者の99%が黒人だという。肌や表情のアップを多用していて、更にそれがとても美しい。
題材が題材だからと悲壮感や苦痛ばかりではなく、お洒落な編集と、時に幻想的な映像づくりになっていて、見ていて気持ちが良かった。

物語は、主人公シャロンの成長を3段階で描いている。目や口、雰囲気が似ていて、まるで本当に1人の人間の成長を長い期間撮っているように見えた。もちろん3人の役者がいるんだけれど。
それも含め、違和感ない構成が、脚色賞に通じてるのかなぁと思った。

ネグレクトや人種差別、薬物問題など、私たちの足元に蔓延る社会問題や、同性愛が当たり前のようにそのまんま描かれていて、観終わったあとは、身近に感じるような映画になっている。
ただ、そこで終わるんだ??って感じだったな。。

「ムーンライト」
真っ暗闇の世界に、一筋の光。月明かり。
素敵なタイトル。
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