LalaーMukuーMerry

ムーンライトのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.2
LGBTに関する私の中の最近のニュース その1
ニュージーランド議会で同性婚を認める法案が可決されたが、その時の賛成派議員Maurice Williamson氏のスピーチが良かった(2013年5月のものだが、最近日本でリツィート急増)
pic.twitter.com/7GYbYy45hJ
(これに比べて日本のある国会議員の意識の低さには呆れたワ)
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その2
ラジオで聞いた、スウェーデンの小学校の社会科教科書に書かれていること。「スウェーデンの小学校社会科教科書を読む」より’17/11/11
(スウェーデンに見習った方がよいです)
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『昔に比べて離婚が増えましたが、お母さんお父さんあるいは兄弟姉妹と共に暮らす子供はとても多いです。両親は結婚することもありますが、結婚せずに一緒に暮らすこともできます、それをサンボと言います(スウェーデン語の「事実婚」)。
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離婚すると子供たちの多くは新しい家族と暮らします。その場合にはお父さんお母さんはいますし、新しい兄弟姉妹ができるかもしれません。また多くの子供たちがお父さんお母さんと交代で暮らしています。一週間をお父さんと暮らし、一週間をお母さんと暮らすという形で暮らしています。
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二人のお父さん、もしくは二人のお母さんがいる家族で暮らしている子供たちもいます。2009年から同じ性別の同性愛の人が結婚できるようになりました。こうして結婚した人たちは、結婚して暮らしている他の人々と同じ権利を持っています。
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昔はお母さんの両親やお父さんの両親が一緒に住んでいたので大きな家族でした。今日ではお父さんとお母さんが離婚した後に、それぞれ新しい相手に出会うことで、やはり大きな家族になることがあります。』
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どんな社会にも一定の割合で性的マイノリティの人はいます。LGBTというのは特別なことでも何でもなく、当たり前のことと誰もが考える社会が来ようとしています。社会を根本から変えるのは結局のところ教育につきます。映画は、先鋭的な切り口で人々に分かりやすく問題提起するのが得意な役回り。LGBTについてはこれまでいろんな作品が社会的偏見や差別に遭った人たちを描いてきました。これからもこの種の作品はつくられるでしょうが、これからはその視点が少しずつ変わって行くのだと思います。
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マイアミの麻薬街の貧しい環境で育った黒人の男の子シャロンとケビン。子供の頃から仲の良かった二人は、思春期になると密かに惹かれあうものの、貧困や非行少年たちのせいで別々の人生を歩むことになってしまう。大人になっても、お互いを忘れ去ることはできず、やっと再会した二人のとまどいの様子が微笑ましく描かれる“純愛”ラブストーリー。といってもちょっと重い雰囲気ですけれど…
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よい作品でした。純愛ラブストーリーにはそれを阻もうとする壁があるのが当たりまえ、家庭の事情、家柄、身分、国籍、人種、宗教・・・、この中に性別も普通の項目として加わったと思えばいい。壁を乗り越えるのは愛の強さ、ですね。
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ここまで書いて何ですが、あんまり純愛に振れ過ぎると、私はおそらく敬遠し始めます(笑)