NYoLo

ムーンライトのNYoLoのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.6
全ての人が自分の道を見つけ、全ての相思相愛の2人が幸せになることを祈る。

家族や友達の問題で紆余曲折あっても。道が分かれてしまっても。

悩んで悩んで、苦しんで、でも最後には幸せになって欲しい。

人生の応援歌のような映画でした。


ジャケ写はリトルとシャロンとブラックのそれぞれの顔を合わせてるのね。リトルはブルー、シャロンはピンク。ブラックでやっと自分の色になれたのかな。そういうことかな?

月の光の示す意味は分からなかったけど、分からないなりにも心に深く残るストーリーでした。




しばらく反芻してのち。
自分とは何か。マイノリティに分類される立場だからこそ、アイデンティティの確立を他人に任せられない。でも、確立するまでは周りに多大なる影響を受けるのであり、リトルはファンのブルーで、シャロンは母親のピンクで、それを表しているのだろうと思った。
ブラック(ケヴィンが付けたあだ名)となったシャロンは、誰にも色付けられることなく、自分の色(つまりブラック)でいられるようになったんだなぁ。深い。

見せ方がとてもうまく、余白のあるストーリー。じわじわとスコアが上昇してます。



20200718
Janが2回目の鑑賞で泣けた、と言うものだから、どうしても見たくなり再鑑賞です。

そもそも、1回目の鑑賞でもかなり細部まで印象深い作品なのだけど、今回2度目で、月明かりに照らされても、シャロンはシャロンとして浜辺に立っている、そんなラストにやっぱり胸打たれました。

マイノリティ、そうじゃない。惹かれてやまない愛の物語でもある。流されても、望んだ未来じゃなくても、そのときそのときを生きる、そんな普遍の人間ドラマであったようにも思う。

Janがどこに泣けたのかを聞きたかったけれど、聞けるほどの語彙力がなかった。いつか、英語でこの作品について心から語れたら幸せだな。
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