海辺でのシャロンとケヴィンが心を交わしたシーンに、性別とか何もかもを超えた美しさを感じる。
ヤク中で手のつけようがなかった母、売人でも人間的に生き方を教えてくれたフアンとテレサ、学校の中で唯一心を預けられたケヴィン。
自分にとっての居場所は常に流転し続けるもので、肉親だからとか逆に赤の他人だからといった理屈関係なく、その人とその人が信じあえる関係で人と人とが繋がっていくことの可能性を感じた。
母が息子の自分の過ちを教訓に、息子の本当の幸せを願うことができるようになったことが救い。「私はいいの、愛が必要な時に与えられなかったから。私を愛さなくていい。でも私はあなたを愛してる。」という母の想いが刺さる。