ムーンライトの作品情報・感想・評価 - 628ページ目

ムーンライト2016年製作の映画)

Moonlight

上映日:2017年03月31日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.7

あらすじ

名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”とからかわれ、いじめっ子たちか ら標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だ った。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初 めてお互いの心に触れることに・・・

「ムーンライト」に投稿された感想・評価

4/3
TOHOシネマズ新宿にて鑑賞

全くの予備知識なしでロケ終わりの2本目に鑑賞、というコンディション。

ポスターのみでイメージしていた物語、では全然なかった。

序盤は想定内のストーリー展開だったけど、中盤の例の夜の下りからちょっと予想していなかったというかびっくりしてしまった。

確かに「愛」の物語だとは思う。

少年時代
「家」と「学校」この2つのコミュニティーしかない少年がイジメられて、家では母親に愛されず、という救いようのない状況は痛いほど突き刺さった。

でも途中から彼の気持ちが僕は正直分からなかった。

他の方のレビューを読むと、逆に自分が愛を知らないんじゃ?!と不安になってしまった。

もう一回観た方がいいのか、観ない方がいいのか。
三樹夫

三樹夫の感想・評価

3.6
黒人社会においてのゲイの肩身の狭さが良く分かり、肩身の狭さというより居場所はないと言える。そのためマッチョ主義がゲイに対して無理やりにでも蓋をするかのような強迫観念じみても見えるし、大人になった主人公は体鍛えて金歯を付けているが、黒人社会における理想的な黒人男性を無理して演じているかのようで、それは完全に自分自身に対する蓋となっている。ただ作中で何回か、主人公は自分自身をそのまま素直に見せる時があって、それは月光があたってブルーになっている時で、ブラックからブルーになった時だけが、そのままの主人公が現れてくるというのは、何か象徴的である。
キャストの殆どが黒人で、黒人以外の人種はかろうじてレストランの客などに確認できる程度だが、キャストを全員黒人にしようとかそういう、あえてという意図ではなく、本当に黒人以外の人種がいないコミュニティーで、黒人以外の人種とほぼ関わりなく一生をそのコミュニティーで過ごす人も結構多いのだろう。だからこそコミュニティー内のコードが強力で、ともすれば息苦しそうにも見えるという一端なんだろうな。
natsu

natsuの感想・評価

3.8
主人公同様、全体的に多くを語らないからこそ考えさせられる、深いメッセージがこめられた作品!良作だけど、芸術色も強く、強弱も抑えた静かな作品なので、これにアカデミー賞を与えた勇気に好感がもてました!ゲイ、同性愛…と書かれている方が多いけど、私はちょっと解釈がちがって、シャロンはケヴィンただひとりしか好きになれず愛せないのだと思う。男性が好きなわけではない、ケヴィンしか好きではなく、たまたま彼が男性だっただけ。その証拠に、彼以外とは誰とも結ばれてないのだから…。

ドラッグ中毒の母親を軽蔑し、下を向き心を開かない少年が、大人になってまさかの売人になるというところに、深い闇を感じた…。抜けだしたくても逃れられないのが現実で、家庭や周囲の環境が、やはり人格形成に大きく関わるのだなあと。

シャロンにとって海が心を解き放ってくれる場所であり、ケヴィンの家の中で波の音が感じられそしてラストという流れが美しくステキだった!

映画はお腹が減らなくていいね


今見た帰り道なんだけど、ポスターみたいな顔してる。焦点定まらずに口半開きでシャロンっぽい表情しちゃってる 笑
別の俳優が同じ人物を演じてるのにしっかりその人だって分かる。同じ人物でやってた『6さいの僕が〜』より説得力あったわ 笑

いやー、圧倒された。
これを上手く言語化できない自分の感性と語彙力の無さが悔しいわ、、
でも自分の理解を超えて面白かったってことは本当にいい経験したんだろね。自分の中にある文脈だけじゃ捉えきれないって。
でも好きとはまだ言えないし4点にはいかないー。

いじめやネグレクトなんて他の映画で見たら加害者側に怒りを覚えるのが多いかと思うけど、それが無い。酷いことなのに静かに流れていって納得してしまってるんだよなぁ。不思議。
リトル、シャロン、ブラックの三部構成なんだけど、それぞれの間の話をあまり見せないっていう含みを持たせるストーリー展開も好き。日本人好み。

シャロンの目線のカメラワークは怖かったな…人に囲まれる感覚って凄まじく怖い
ケヴィンの店で音楽聴くときとか除いてね


黒人の肌に青色を足してるようだけど、それ以外にも服だったり壁だったり空だったり、ずっとどこかでブルーが綺麗な映画だったなー
ブラックのパートだけシャロンはずっと黒い服で他の人物が青かったけどどうして何だろ。過去にシャロンが経験した葛藤を今更になって彼らが受け入れ始めてるってことなのかな?教えて!
シャロンの人生に共感しちゃった時点でもうムーンライトの完全勝利な訳ですね。ケヴィンと上手くいけええええって思った時点で私の負けなんですよ(勝負事ではない)
去年の反動で作品賞とったんじゃろなって思っててほんとすみませんでした。この世の中が幸せなことだけだったなら愛なんて気がつけなかったのかもしれない。傷つけて傷つけられて、奪って奪われてそうして初めて気がつくのかもしれないなぁ。それでも自分は自分なんだと。

そんでこの手の作品って解説見ると2度楽しめちゃうんだよなぁ。そんな素敵な作品を900円で見た私の行動りょ(以下、同文)
mi2wit

mi2witの感想・評価

3.2
ゲイの黒人男性の少年期・思春期・青年期を描いた話。
…う〜ん。感想が難しい話。

育児放棄気味のヤク中の母。
何かと面倒を見てくれるヤクの売人と、そのパートナー。
恋心を抱く親友(男)。

大きく分類したら「愛」の話。

派手なカースタントとか銃撃戦は無く、ある意味では淡々と話が進みます。
自分が今いる世界とかけ離れているので共感しかねる所ですが、垣間見える「やさしさ」に救われます。
題名となった「ムーンライト」は、作中語られる「黒人が海辺で月明かりに照らされると青色に見える」というエピソードが由来。
これがなんとも意味深で、もしかしたら人によって見え方が違うって意味なのかな?と。
同じものでも、ある人からすれば汚らわしく見え、またある人からすれば美しく見え、見る環境によってもそれは左右され...
この映画も人によって好き嫌いはあるだろうけど、自分は好き。すごく美しく見えた。
映像も音楽も綺麗で、特に黒人と白アイテムの相性の良さね。
煙草、家の壁、シャツ、シーツ、泡立てたシャンプー etc.
うっとりしながら鑑賞させてもらいました。

ララランドも好きなんだけど、こっちがアカデミー作品賞とれたことは大きいね。
これでたくさんの人にこの映画を見てもらえるきっかけができたんだと思うと、すごくうれしい。
フアン役のマハーシャラ・アリが、わずか24分の出演時間にもかかわらず最優秀助演男優賞を獲得したのには驚きだけど、彼のセリフの「自分の道は自分で決めろ、周りに決めさせるな」が個人的にすごく刺さって、これは主人公のシャロンだけじゃなく、見る人すべてに向けたメッセージのようにも感じられた。

愛や許しや成長といったテーマが根底に流れる中で、あえてあまり多くを語らず、目で語る、目で訴えるところも高評価のポイント。
幼少期・少年期・青年期と3つの時代をそれぞれの役者が演じるわけだけど、そのどれもが素晴らしい演技で、終始シャロンの瞳が印象的でした。

あーラストのシーン素敵だったなぁ。最後のカット本当によかった。あと何日かは余韻に浸りそう。
上映後、ゲイカップルと思しき若い男の子2人組が、一方の手をもう一方の子のコートのポケットに入れて劇場を後にしていて、なんだかほっこり。素敵なひとときを過ごせました。
c28201

c28201の感想・評価

4.8
2回目みちゃう。

重要なシーンで現れる青い服、車、リュックに注意を惹きつけられる。
顔のアップが多く、圧迫感のある画面が多かった印象、主人公の世界の閉塞感を表してるよう感じがした。
PTAのインヒアレントヴァイスを彷彿とさせる(こちらはハッパとパラノイアで単純に脳の認知が落ちてるだけ)

主人公の節目節目の食事シーンがどれも印象的。
いじめっ子のの顔がどれも「theいじめっ子」すぎて笑った。
これは悪癖だとも思うんだけど、黒人が主人公、しかもLGBTっていうことで社会に強く訴えかける系の作品だと思っていた。
けれど、実際蓋を開けてみれば1人の普通の人間に対してどこまでもパーソナルに、淡々と描いた作品だった。
黒人だとか、LGBTだとか、そういったマイノリティ要素を押し出して直接的な問題提起をするような気概は作品からは感じなかった。(監督のインタビューを見るに間接的なものはたくさんあるだろうけど)

同性同士の愛、というのはもちろん家族への慈しみという意味の愛も描かれているように思う。

全篇を覆う青いトーンも、シーンによって憂いのようにも喜びのようにも見えた。
3世代を演じた俳優全員が同じ目をしていたのを見て、少し怖くなった。
映画「ムーンライト」は、自分探しと愛の物語だった。

http://cinemap.jp/cinema/foreign/human/moonlight-movie