kuzira

昼顔のkuziraのレビュー・感想・評価

昼顔(2017年製作の映画)
4.0
蛍の光が強く光る時と儚く消える時
交互にふわぁーって光るでしょ

これ以上はないでしょっていう幸せと
これ以下はないでしょっていう不幸せと

それが交互にやってきて、いつのまにか
その光は見えなくなってしまうんですね

そんな蛍のような映画でした
綺麗な所でしか生きられないのでしょうね
汚れに触れると死んでしまうのですかね
もう二度と光ることがないんですよね

これは宿命というか、性質というか
それは運命というか、現実というか

汚れのない不倫なんて存在しない
幸せになれるなんて思ってはいけない
一方で、許されない愛も存在してしまう
貫くのであれば、全てを捨ててでも
愛だけで生きればいいのです
全てを失くしてしまっても生きるのです


誰も望まない展開にしてしまう苦さは
この世界に存在する中途半端な不実に訴えかけて
当事者達への最後のイエローカードを
出しているのでしょうか

貫いたその先が真っ暗になろうとも
何か生きていれば、結ばれることもある
繋がることがある、救われることがある

そんなことまでわざわざ教えてくれるんですね

なんて繊細に親切で
大胆に不親切な映画なのでしょうか
kuzira

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