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ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章のmazdaのレビュー・感想・評価

3.8
原作未読。フリーパスがなかったら観なかっただろうシリーズその2。
どんな内容かもまったく知らないレベルで見たくせに、バカにするくらいのきもちで見たことほんとすいませんでした。純粋に一言面白かったです。泣きました。もっかい見てもいい。

ジョジョに限った話じゃないのだけど、人気漫画の実写化とかって原作未読の人の方が楽しめるようにできてるんだろうなと思う。作り手はやっぱりいろんな人に見てもらいたいというきもちから誰が見てもわかるように作るから、何も知らない人にとってとても優しい。原作ファンは嫌でも無意識に比較してしまうし、話が面白いことなんてとっくにわかっている100の状態でみてるから、これ以上+になるのって難しい。見てない人からすれば、原作ファンが酷評する部分がわからないということは、その部分を気にせずに見れてしまうということであり、0から見てるから吸収しかしない、だから+の要素の方が多い。数で表せば原作ファンの方が面白さをはるかに理解しているのだろうけど、予備知識をまったくいれず何も知らずに見ることで知れる面白さというのは原作ファンが知る面白さとはまた違うものだと思うのだ。

キャストのメンツやCGの使い方、商業映画感丸出しではあるのだけど、それでも結果的にこのキャストとそのCGで楽しいと思えてしまうことがずるい 。。ほんとボキャブラリーがまずしくてCGの面白さをあまり説明できないのだけど、映像ならではの再現性に素直に圧倒された。何も知らないからこそ、まさに何も考えずに見れる究極の娯楽映画。

山田孝之がでてなかったらフリーパスだろうと見ていなかったような映画だったけど、最後まで見て一番良かったのは岡田将生演じる虹村形兆。私のドツボにはまるどタイプの悪役で、お父さんについてと、スタンド使いを探すわけについて語る終盤のシーンでは、めちゃめちゃ感情移入してしまい謎の涙が流れてた・・・。お父さんの姿も見ていられなかったし、そんな父への想いが怒りになって怒りが彼を苦しませていたのかと思うとその彼の強く振る舞う必死さはなんだか痛々しくて見ていられなくなってしまった。。バカ兄貴もバカ弟もどっちも好きだ。。。

そしてちょい役だけどジョジョのおじいちゃんもすごく好き。てゆうか國村さんが好き。。。國村さんと山崎賢人がでてるGALAXYのCMが好きだからこの2人の組み合わせに妙に愛着がわく。GALAXYの、電話越しから感じる國村さんの相手に優しく伝えるような安心感ある声は、忍びの国もそうだったし、今回のおじいちゃんもそうだし、この人の演技にはとてつもない魅力を感じる。。。
と完全キャスティングであげられたテンションだったけど、次作までに原作読みたいと思わせる意欲を湧かせることができたと思うと、今作を通して新しいファンをキャッチすることができて、そういった意味では成功した実写化といえなくはないかもしれない。
正直原作を上回る出来の実写化ってちっとも思いつかないし、既に人気のあるものを利用する、いつだってファンからの酷評が耐えないというのはある意味当然の結果なのかもしれない。
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