政府を影で動かすロビイストの奔走を描いた社会派ドラマ。
日本人に馴染みのない業界の中で、早口の長台詞と専門用語が飛び交う会話が続き、字幕を追う事に必死だった。油断すると冒頭から置き去りにされる。
銃擁護派団体の依頼を断り、銃規制派のライバル会社に移籍したエリザベス。今日の仲間が明日の敵となり、嘘や裏切りが渦巻く中で、目的に向かって突き進む。
巧妙な戦略で政治家や世論を動かすエリザベスだが、それは法案可決のためでもあるが、男社会の中で女が勝つドラマでもある。
白熱するTV討論、皮肉な事件、そして追い詰められる聴聞会まで、重厚なストーリー展開から目が離せなかった。誰が毒を盛り、誰がそれを食らうのか、そんな頭脳戦の果てにあるどんでん返し。
敵がロイヤルストレートフラッシュという最強のカードを見せた後、どんなカードにも化けるJOKERを使い、その上をいくファイブカードを出すエリザベスに鑑賞者も敗北という感じ。
ジェシカ・チャステインはカッコイイが、非情なエリザベスは好きになれないや。