esaki

女神の見えざる手のesakiのネタバレレビュー・内容・結末

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

女神の見えざる手、この邦題はなかなかいいと思う。

個人的にはかなりエンタメよりの映画に見えた。

主人公スローンは報酬なしで仕事に従事するわけであるが、これは彼女には公私の公がないことを意味している。
上記訂正
勝つ能力以外に信じることは→0=ない。という意味だったのではないか

何から何まで自分のために動く。まさに自由主義を体現しているわけだが、それは彼女のキャリアにも色濃く反映されている。
先の先を読むのがロビイストと言ってはいるが、完全に彼女の手のひらの上というわけではないのは、買春のシーンと部下への強襲から来る劣勢時に感情を乱すシーンから理解できる。

嘘をつくことが常である生活を送っていたと言っていることからも、彼女自身、銃に対して大きな反感を持っているのは明白だ。途中、知人が乱射の犠牲になったのかと聞かれたシーンでnoと答えるのは、おそらく犠牲になったのは知人でなく自分自身の体験がなにかしらあったのではないかと考えてしまう。ゲイの権利に云々のくだりを考えるとまたなんとも言えないが。

途中のイレギュラーもありながらも、気取られずに修正していくのは観客である我々も気づくのは難しい。正直ラストの5年のくだりはなんでだったか思い出せない。

彼女が嫌なのは大きな権力か、銃かはわからなかったが、とても面白い映画だった。
BD購入も検討。
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