木葉

女神の見えざる手の木葉のレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.2
マリオンコティヤール、シャーリーズセロン、ジェシカチャスティンと、アラフォーの綺麗な女優の輝く映画を観てきたが、どれも共通するのは回想形式。愛を綴る女、アトミックブロンドは、途中でオチが分かってしまったが、本作は最後まで予測不能で一番面白くて、脚本が練りに練られていた。骨太な作品。
170センチのマリオンや177センチのシャーリーズセロンに比べたら、163センチのジェシカチャステインは小柄で華奢だ。しかし高いヒールをカチカチ、真っ赤な口紅をつけて黒い衣装を纏う彼女は大物に見えてくる。
彼女が演ずる、政府を裏で動かす政府のプロ、ロビイストは、頭脳明晰で、相手の心理、行動を読み、相手を思うままに動かす。
冷徹、心を無にして、声高々に自分の主張を繰り返す、ジェシカチャステインが素晴らしい。
とにかく相手を負かすためならどんな手段も厭わない彼女だが、何故か応援したくなる。それは彼女よりも、国家や、国を動かす人々が腐りきっているからだ。
終盤にかけての、彼女の告白、表情が本当に勇敢でかっこよくて、エンドロールが終わっても、私は何故か席を立てなかった。
木葉

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