こーべい

女神の見えざる手のこーべいのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.6
広報、PRをお仕事にされてる方は必見!
ロビー活動を舞台にした極上のエンターテイメント。
大企業や政治家相手にひるむことなく世論形成の戦略を仕掛けていくロビー活動のおもしろさ。そんな世界の花形として活躍するスローン(ジェシカ・チャステイン)の魅力、それだけでも十分楽しめる。さらに後半のサスペンスにもあっと驚かされるしとても贅沢な時間を過ごせた。おもしろい映画観れて大満足!

今回の論争は「銃規制強化vs規制反対」。誰がどっちにつくかのシーソーゲームもあり、みていてハラハラさせられる。
文字通りなんでもありのやり口で相手の弱味につけこみ、世論を味方につけていく。
やり口を見てるだけでぞっとするし、マスコミを通じて知る情報は疑ってかからないといけないとあらためて姿勢を正される。

前半ぼんやり見てると取り残されてしまうほどのセリフの量。しかし無駄なセリフは少ないので聞き逃さないようご注意を。後半次々繋がっていきます。

スローンのキャラクターは続編を期待してしまうほど魅力的だった。スーパービジネスライクな言動とキャリア、目的のために手段は選ばない非情さ。でも自分自身でもやっていいことと悪いことの境界がわからず不眠症に悩み薬を手放せない。現代人の社会病を象徴しているような存在だった。