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女神の見えざる手の東京キネマのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.5
いや~、凄い映画でした。 というか、完全に騙されました。 気を抜いていた分、バットでぶん殴られたくらいの衝撃ですよ、まったく・・・。

もし、この映画に興味を持った人であれば、予告編も見ず、すべての解説・イントロダクションには目もくれず、一目散に映画館に行くべきです。 これ、お話を知っちゃうと、全然面白くありませんから。

ということで、以下はネタバレしてませんが鑑賞後の備忘録です。

これね、結末読みの人向けに色んなトラップを仕掛けてるのね。 最初、退屈なんですよ。 当然、計算で創ってるんですけどね。 この女、サディスティックなマッチョ女にしておいて、実は頭のおかしいメンヘラ女じゃないか、とか。 あるいは銃規制問題に振って、民主党よりのプロパガンダで正義論振り回しの結末なのかなあ、とかね。 それ以外にも幾つもの対立軸を用意しといて綱引きをしとる訳ですよ。 どうせコーエン兄弟みたいに伏線ぶん撒いたまんまカオス落ちなのかなあ、とかさ。 あるいは最強の女ロビイストが頭ブチ抜かれて、悲劇のヒロインにして 「人は死して名を残す」 かよ、ダッセエなあ・・・とかね。

で、最後の15分間。 全部拾い上げて、ウッチャリかましてくれました。 それも、一つの矛盾もなくです。 舐めてた私が悪うござんした。 お笑い芸人じゃないけど、くやしいでっす!(笑)
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