ほとんど知識のなかった“ロビイスト”という、
活動の予測が全くできないロビイングを
フルスピードな会話劇で進行させる、
冷酷なゲームのような政治活動に
終始心拍数が上がったまま。
手汗止まらないし、精神的には
サスペンスどころかスリラーレベルでした。
この作品のロビー活動の主軸は
銃規制について。
最近もラスベガスで銃乱射事件により
26人もの人が死亡していて、
ついに銃社会=アメリカという
イメージすら、こういった活動によって
払拭されていくのでしょうか。
主人公エリザベス・スローンのインテリジェンスと
自己犠牲をものともしない、高すぎるプロ意識には
リスペクト通り越して恐怖すら感じた。 ‥狂ってる。
窮地に立たされたと思いきや
常に次の手を打ってあり、
チームかと思いきや諜報員が混ざっていたり
逆に諜報員を仕込んだり。
とにかく引き込まれっぱなしの
巻き込まれっぱなしで、もう爽快!
っていうくらいの疾走感だったのですが、
ラスト‥‥密偵‥あそこまでやるんだ‥。
スローンの仕掛ける、 勝つための手段には
何度も驚愕してきましたが、
更にとんでもない苦肉の決断を
目の当たりにしたとき、 信念とは正義とは‥と
混乱に混乱が重なりただただ泣けた。
逆説的に、銃規制に意味はあるのか
という問いかけも投げかけられてきますが、
ロビイストも規制される存在であり、
銃すらも人を殺しもできるし救いもできる。
そんな呼吸もできないような環境の中で
ああいった判断を下し行動を起こすことに
何度も震撼させられました。
「フグ・シェフ!」