このレビューはネタバレを含みます
ツイッターの駄文より
「女神の見えざる手」
これは凄すぎる。
主人公のリズは勝利への義務のみを負ったロビイスト。
彼女にとっての勝利は「銃規制法案を通すこと」。
まさに今のアメリカが背負う問題。
敵は巨大な資金を持つ銃ロビー。
まさに修羅といって過言ではないリズの生き様に開いた口が塞がらない。
実はまだ観てる途中。
そろそろクライマックス。
自分以外を信じないことの徹底ぶりがそんじょそこらのスーパーウーマン映画とは一線を画している。
これは作り手がヘタなら一瞬でガスが抜けてる。
でも膨張し続ける風船のように事態が進んで行く様がキリキリしていいね。
観てて気づいたけど、劇中リズが一人でいるところはほとんどない。
あっても誰かに電話して仕事をしているわけだが。
そして不意に一人になったシーンで彼女は爆発して机の上のものをひっくり返す!!
他人は信じないし、ともすれば自分すらも信じてない。
これぞ修羅の道。
すげ!!
「女神の見えざる手」!!
最後までリズはリズであって、それでも暴いたものは巨大な膿であり、アメリカの誇りに取り付いたネズミども!!
すげえ感動!!
追記
ラストのリズという人物に含ませるニュアンスが絶妙すぎる。
少なくとも彼女は常に脳が煮崩れる程に苦悩し、それでも自分を捨てずにただ勝利へと向かった。
超人といって差し支えないのに、だからこそ葛藤は常人とは比べものにならない。
そこをちゃんと描けているからこその傑作だと思うのだ。