女神の見えざる手の作品情報・感想・評価 - 2ページ目

女神の見えざる手2016年製作の映画)

Miss Sloane

上映日:2017年10月20日

製作国:

上映時間:132分

あらすじ

天才的な戦略でロビー活動を仕掛けるエリザベス・スローン。真っ赤なルージュで一流ブランドとハイヒールに身を包み、大手ロビー会社で花形ロビイストとして辣腕をふるう彼女が、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。アイデアと大胆な決断力で、難しいと思われた仕事に勝利の兆しが見えてきた矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈し、重ねて予想外の事件が事態を悪化させていく。勝利の女神は誰に…

天才的な戦略でロビー活動を仕掛けるエリザベス・スローン。真っ赤なルージュで一流ブランドとハイヒールに身を包み、大手ロビー会社で花形ロビイストとして辣腕をふるう彼女が、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。アイデアと大胆な決断力で、難しいと思われた仕事に勝利の兆しが見えてきた矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈し、重ねて予想外の事件が事態を悪化させていく。勝利の女神は誰に、どんな風に微笑むのだろうか…?

「女神の見えざる手」に投稿された感想・評価

おこめ

おこめの感想・評価

3.8
銃規制という現代のアメリカでリアルタイムで問題になっていることを題材として作品。銃規制法案の賛成反対にそれぞれ人力を尽くすロビイストを演じるジェシカチャスティング。賛成派に形成が傾いたかと思えば、反対派に傾く。そのドキドキさせる展開が面白かった。また、ジェシカチャスティング演じるロビイストのプライベートな部分にも注目せざるを得なかった。
試写会で観覧してきました。
ロビイストやロビー活動という存在・仕事を知らない状態で観たために、序盤の30分ぐらいは「この人たち何してんだろ」という事に終始してしまいましたが、結果としては良質な社会派サスペンスとしてとても愉しめました。

登場人物達の関係性や仕事内容が理解できてからは、スピード感のある話の展開や主人公のキャラクター性はとても引き込まれる内容でした。主人公ミス・スローンの妥協を許さない徹底した合理主義は、共感すらできないものの実に魅力的(興味深く)描かれていると思いました。

また、主人公ミス・スローンの捲したてるようにひとを論破していく様は圧巻で、『ソーシャル・ネットワーク』の主人公ザッカーバーグのそれと似たものを感じました。言葉でバチバチに打ち合う、ディベートの格闘技とでもいえそうです。

時事としてラスベガスの銃乱射事件があってすぐでしたので、銃規制法の話は生々しい題材だなと。。。この話題性が現実の銃規制強化に良い影響をもたらすと良いなと思いますが、そうは簡単にいかせないのが、この映画に出てくる「ロビイスト」という存在なんだろうなと思います。
やま

やまの感想・評価

4.0
個人的に馴染みのなかったロビイストが主人公の作品。
展開がめまぐるしくて付いていくのに必死でしたが、最後まで緊張感でひりひりします。
闘う女性ジェシカ・チャステインの真っ直ぐさがとても恰好よく、躊躇も容赦もない様は見ていて惚れ惚れするほどです。
でもラストに行きつくまでの過程は見ていて胸が痛くなりまくり…。まってまって~!と何度心の中で叫んだことか。

ただエリザベスの背景というか経緯が見えてこないのでそこはちょっと物足りなさを感じてしまいました。彼女が魅力的だったので余計に。
ラストシーン後彼女を待ち受けている未来はどのようなものなんだろうなあ。

銃規制という今まさに問題となっているであろうテーマ。
きっと現実でもあの手この手な策略が繰り広げられているんでしょうね。そう思いながら観るとどこかフィクションに感じられませんでした…。
rosas

rosasの感想・評価

4.1
ラスト鳥肌がとまらなかった‥‥!!!

スローンは先が見えちゃう。
こう振る舞えば相手がどう反応してどう動くかがわかっちゃう。
ずっとそうしてきたし、
そうやって自分を守ってきた。
それで社会でも求められてきた。
だからそれは自分にとって正しい選択だった。

原題は「miss.slone」なのに、彼女の過去を掘り下げるようなことをしないのよね。
だから余計に彼女の先見性に神がかったなにかをかんじてしまう。

細いヒールで重い空気の中を走るには、スローンほどじゃないけど、外面よくしたたかに生きる必要があると思う。
それでも、自分の幸せがなにかわからなくて全てぐちゃぐちゃにしちゃいたくもなるけど、、、あの皆が驚く一瞬の成功を得るために、正しさを証明するために、誰よりも早く走るのです。
試写会で一足先に観ました!
最後は鳥肌が止まらない…
仕事を頑張りたい女性におすすめ♡
勇気付けられます!
ラスベガスの銃乱射事件、日本の衆院選を予想していたかのようなこのタイミングでの公開には運命を感じます。
映画館でもう1度みたい映画でした☺︎
sryuichi

sryuichiの感想・評価

4.0
監督/ジョン・マッデン
脚本/ジョナサン・ペレラ

銃社会アメリカの中枢部ワシントン。敏腕ロビイスト、エリザベス・スローン(ジェシカ・チャスティン)が銃規制強化法案を通そうとあらゆる手段で闘う政治ドラマ。

【ゼロ・ダーク・チャスティン 理想の代償】
ジェシカ・チャスティンの優しくソフトな声は映画『ヘルプ』にぴったりだった。明るくどこかネジの取れた不思議ちゃんキャラは好感度MAXのハマリ役だった。

そこから一転『ゼロ・ダーク・サーティ』ではビン・ラディンを地獄まで追い詰めるCIA局員に変貌。容疑者暗殺作戦は成功するも言葉にし難い虚しさが残る傑作を担った。

そして近作ではオスカー・アイザックと夫婦を演じた『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』。最も暴力事件が多発したと言われる1981年のニューヨーク。チャスティンは夫の事業を成功に導くためなら手段を選ばない妻を怪演した。

この『アメリカン・ドリーマー』は2012年のサンディフック小学校銃乱射事件に着想をえて作られている。事件当時、多くの小学校では武装した警備員を至る所に配置した。銃には銃で、という訳だ。学校は戦闘地帯さながらになった。この対処にチャンダー監督が違和感を持ったのが映画の始まりだった。

『アメリカン・ドリーマー』の原題は『A Most Violent Year』。現在2017年。銃乱射…警官による黒人射殺…大小様々なテロ…最近は毎年がViolent Yearだ。

暴力が暴力を生む負のスパイラルを体現してきたチャスティン。本作はまさに彼女のための映画になった。そしてもう一人。反暴力を掲げてきた音楽家が参戦している。

【ブッシュを叩いた男、マックス・リヒター】
音楽担当はドイツ生まれ英国仕込みの作曲家マックス・リヒター。映画音楽では『戦場でワルツを』『少女は自転車に乗って』など。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』では挿入曲「On the Nature of Daylight」が印象的に引用されている。これはイラク戦争への抗議として2004年に出したアルバムの一曲だ。リヒターは当時、数々の争いと暴力に対する怒りをこのアルバムにぶつけたのだった。

イラク戦争は終わっても暴力は終わらない。リヒターは再び警鐘を鳴らす。女神の見えざる手に導かれて。

【小学校教師の見えざる手】
この映画では銃社会をテーマの中心に据えながらも実際にドンパチ劇場が展開する事はない。むしろ政界の裏を舞台にした詐欺モノに近い。専門用語が矢継ぎ早に飛び交い、捻った例えや二手三手先を読む台詞が応酬される、洗練された会話劇だ。更に主人公スローンの過去や心の中に立ち入る隙が殆どない。

この作風に近いのは大御所アーロン・ソーキンだ。彼の脚本には『ソーシャル・ネットワーク』『マネーボール』『スティーブ・ジョブズ』がある。どの作品でも癖の強い登場人物たちが機関銃のごとく言葉を捲くし立て、観終わる頃には膨大な情報量に頭がパンパンになる。

驚く事に『女神~』の脚本を手掛けたのは小学校教師だ。しかも脚本は独学。更にこれが初めての脚本だという、とんでもないシンデレラ・マンだ。

内容の大部分はリサーチと元弁護士の経験によるものだと語っているが、スローンの人物像は母親を反映しているらしい。彼女は共産主義下のチェコスロバキアで育ち、若い頃に英国へ飛び出した。
気丈な生き方は必然だった。それはスローンも同じ。自由の国のど真ん中と共産主義国、同じ生き様を強いられるとは興味深い…

別のキャラクターでは銃規制賛成派の男をマーク・ストロングが演じている。スローンが盗聴作戦を提示すると「それはやり過ぎだ!」と反対するが『キングスマン』の彼を知っている観客からすれば「お前が言うな!」である。作品変われば盗聴盗撮やりたい放題のくせに。

銃規制、フェミニズム、ロビイスト。現在進行中の論争に真っ向からメスを入れつつ騙し騙される快感が堪らない。

チャスティンの新たな快作『女神の見えざる手』でした!

#filmarks
anne

anneの感想・評価

5.0
全ての判断材料を効果的で確実に利用できる、道筋がわかってしまう、
いわゆる「頭良すぎて周りからドン引きされがちな主人公」の描き方が
本当にテンポよく、観ていて気分がよかった。
少しの葛藤と失敗も、主人公なら耐えられるはずだと応援したくなる。
ちょっとだけ出てくる私生活シーンも、彼女らしくて最高でした。

アメリカの銃規制についてもわかりやすく、面白かったです。

あと、少しだけクリスティーン・バランスキーが出ていてめちゃくちゃかっこよかったです。

このレビューはネタバレを含みます

試写会に行きました。

現実になってほしい夢物語。

この映画を見終わり、そう思いました。
爽快感があるかというと、あまり感じられない、実現してほしいことだけど、どうしてもこの話は夢物語だと感じさせる内容でした。
実際に起きたびっくりするような現実をフィクションに絡めながら映画化したものが多い中、現実を絡めながら夢物語を描いたこの作品は何故ゴールは最高にハッピーなはずなのにスッキリしないか、勝手にですが考えてみました。

ロビイストの活動、この映画における詐欺まがいだったり、政治家を操るというところについては、ちょうど10年程前に起きたロビイストによる詐欺事件のドキュメンタリー映画、カジノジャックで知っていました。
なので主人公スローンの違法スレスレというか違法行為はありそうだなと思いました。さすがにゴキブリに電極とかつけて盗聴するというのはあるのかな?と思いました。アイインザスカイでは虫型ロボットで内部潜入と盗撮をしていたのに、本物のゴキブリでやれるのかなと。


最後に銃規制が成立し、欲しいひとは闇市場で売買せざるを得ないというハッピーエンドになるのですが、なぜかスッキリしない。

スッキリしない理由その1

エズメのような銃撃事件被害のサバイバーだったらこの話は感動的な話で爽快感があったかなと思います。
でもこの話は、勝利することに取り憑かれた一人の女性、スローンの視点で描かれ、彼女が何故ここまで銃規制にこだわるのかがわらかない、はっきりしないからというのは結構大きな理由かと思います。

スッキリしない理由その2

スローンは刑務所にも入りますが、刑期は五年間とわかっていたから悪びれている様子もなく、違法行為でも逆に政治家とロビイストの癒着を暴いたということで、弁護士から出所を早めてもらったようで、最後は一人で荷物を抱えて出てくるわけです。
でも彼女は勝利をおさめたのに、特に大きく喜んでいるでもなく、逆にやることがなくなって放心状態でもない。
彼女はやはり全て計算づくだったのか。
彼女の人間らしさっていうのは何だろうか、という疑問。

スッキリしない理由その3

スローンは徹底的に作戦を考え、個人マネーで俳優やハッカーを雇って勝利を勝ち取ろうとしていますが、現実に勝利のためにここまでやるロビイストがいるのかなという素朴な疑問。いくら高給取りでも勝利のためにここまでやるかな。
あと、いつ資料作ったり、人のプロフィール読んでるのかな。確かにスマホを常にいじってるからそこでか?というこれもばかばかしい疑問点でした。

スッキリしない理由その4

スローンを中心とした過激な言葉の応酬に留まってしまった内容に残念だった。
昨年ボーダーラインという麻薬撲滅戦争の映画がありましたが、あの映画は徹底的に主人公が騙されて、最後は暗く終わりました。毒を持って毒を制したのに、毒はまだあったという現実の重苦しさを見事に描いていましたが、この話はなにか物足りなかったです。


と、スッキリしない理由を述べましたが、
この話はこのスローンのような何かに取り憑かれて、違法だろうがなんだろうがしてでも勝ってやるという人間の物語だからこそ、良かったのだと思っています。
スローンが銃規制にこだわった理由や、スローンのやり方はどうなのか、いろいろなことを多くの人と語り合うことのできる映画だと思います。

最後、スローンは一人、全身黒い衣装で黒いバッグを持って出所するんけですが、彼女はまだ戦いは終わっていない、私は戦うという何かがあるという終わり方をすれば、なお良かったのかもしれません。
ただスローンというロビイストの活躍を描いただけになってしまい、全体的に勝利に取り憑かれた人間の狂気をうまく描いていなかったことが、この話を夢物語のようにみせてしまった一番の欠点なのかもしれません。
ジェシカチャスティンはゼロダークサーティでビンラディンを捕まえるという狂気に陥るCIAを演じたのですから、もっと深みのあるロビイストを演じられたはずと思うと少し残念です。
ninny

ninnyの感想・評価

4.5
ミススローンが文句なくカッコいい。説得力がある。
ロビイストやロビー活動は知っているけれどよくわからなくて、
どんなものだろうかと思って見に行ったけれど、
期待以上に楽しめたし、その存在についても理解できた。

ネタバレにはギリギリひっかからないと思いますが、
最後のカットで彼女の表情を動かした人が気になりました。
tarou

tarouの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

面白い作品でした。
できればもう1度みたいし、人に勧めたい。

ラストに明かされる弟子?が実はスパイでしたって言うのが鮮やか過ぎて、ちょっとご都合主義に感じられてしまった。

日本でなじみのないロビー活動とか銃ありきのストーリーとかギャップはあったけど楽しめた。