てるる

スウィート17モンスターのてるるのレビュー・感想・評価

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)
4.0
学園ヒエラルキー最下層の女子がこじらせたらこうなるの見本市。ていうか男子も似たようなもんだけど。

でも勝ち組だろうが負け組だろうが、誰もが必死で自分の居場所を探してるし作ろうとしてる。
学生時代は狭い世界だから尚更必死。そして主人公ネイディーンは唯一の居場所である親友を失いたくないと躍起になる。そしてそれが無くなってしまった時の逃げ場の無い焦燥感が痛いほど伝わってくる。

そして自分を守るために武装しはじめる。
ネイディーンにはそれが悪態だったり皮肉めいた言動だったりするけど、周りにも自分自身にも嫌われてしまうという悪循環。
これはキツイ。

こういう状況や気持ちって誰もが少なからず通ってきたんじゃないかなって思う。
逆に既に居場所がある先生だけが泰然としてたのが印象的。

「ピッチ・パーフェクト」でも思ったけど、チョイブサなヘイリー・スタインフェルドがハマりすぎなくらいハマってた。
そして先生役のウディ・ハレルソンが最高。この人が映るだけで画面が引き締まるし安心感がハンパない。

笑いどころもあるし、ホロリとさせられるし、青春時代の楽しさや残酷さも感じられるし思い出された。
それでもなんだかんだラストで色んなものが輝いてみえるのは若さゆえなんだろうな。
てるる

てるる