タケオ

スウィート17モンスターのタケオのレビュー・感想・評価

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)
3.4
大人と子供のなんとも言えぬ境界線。
誰しもがリアルを直視しなくてはならなくなる複雑な時期、それが17歳!

学生ものの作品というものは、破天荒でハンサムorキュートな主人公がつまらない学校生活に革命を起こすという陳腐かつ反吐の出るようなストーリーがいつしか主流となっていたが、本作はそんな腐りきった学生ムービーに新風を吹き込んだ‼︎

イケてる奴らは死んじまえ‼︎
自分だけが何故こんなにも不幸なのか⁉︎
こじらせまくった痛女ネイディーンのサクセス•ストーリー!

本作は主人公への共感を売りとした作品ですが、本作の共感レベルは"あるある〜"と笑えるレベルではなく"やっ、やめてくれー"と古傷を抉られるような共感レベル‼︎

個人的には"マラソン•マン"の拷問シーンに匹敵するダメージがありました‼︎

主人公、父、母、兄、教師、友人など全てのキャラクターを蔑ろにせず丁寧かつユーモラスに描いていく脚本が好印象!

特にウディ•ハレルソン演じる飄々とした教師が非常に良い‼︎
クセの強い役者ですが、こんな味を出すこともできるんですね〜。

"どんな時も、世界は自分中心には回らない"

非情な世の中に身を置くと、どうしても悲劇の主人公を気取りたくなる時がある。
それが自分だけではないと気づく時、大人の道が見えてくる‼︎

私にもあんな時があったなぁ〜。
運動部のノリを嫌悪し、図書館に引きこもり片っ端から宗教哲学本を読破。小遣いの全てを映画に費やし、美人教師に恋をして、椎名林檎の"月に負け犬"に涙を流す帰り道。

あの17歳の妙な虚無感が、何故か今では宝物なのです。