.....30前じゃ、わかんないよね、いろいろサ。フゥ~ッ(紫煙)
【大人になりかけたまま死んだ画家】
げっほげっほ。
えー、こんばんは(咳)。煙草の吸えない私です。桃井かおり気取って失敗です。うひー。
この映画、私のサバサバおんな殿堂アーカイブに登録です。
エゴン・シーレの恋人、ヴァリ(演:ファレリエ・ペヒナー)が素晴らしくって。
魅力ありまくり。一挙手一動をうっとり目で追ってしまう。はぁ。。。ステキ~☆☆☆
めっちゃ瞳きれい。髪あげても美人(☆。☆)あやかりてーぜー!
伴侶が欲しくて別の女性と婚約したと聞き、ショックを受け泣きだすヴァリ。
「だって!君は結婚したくないって言ったじゃないか!」と哭くエゴン。
あんたにプレッシャーかけないように言ったんだよ!やせ我慢に決まってんだろがバカヤロー!と私(加勢w)。
わきまえてる女って、要注意ですよ。
露悪的といえるほど相手を見抜き絵に描ける画家なのに、恋人のことばの裏は読めないのね。
言いたいこと言って、見たいものを見て、描きたい絵を描いて。
まだ自分を制御できてない。抜き身の刀みたいに危なっかしい青年期の男。
エゴンは、ありのままの自分を変えて、社会に適合する"普通の成人男性"になろうとする。
結婚、従軍、売れる絵の量産、個展の成功。
そのタイミングで描いた『死と少女』は、あたかも、本能的だったそれまでの自分を省みる兆しのよう。
お気に入りの女を傷つけ、戦地に赴かせ、病気で死なせた僕という、自意識過剰な自責の念として、意味付けられる。
そして、自律の心が芽吹いた矢先に、病死。
ただの身勝手野郎だったらどうでも良いけど、成長を感じさせる人物であるだけに悲しみが沸く。
エゴン役のノア・サーベトラは舞台俳優だそうだが、素晴らしい演技。大切な存在ができる前と後の息遣い、視線の色気を感じる。
おかげで、一見エゴンの半生をつらつらと綴っただけの凡庸な映画になりがちなところに、「もしエゴンがまだ生きていたら、どう成長しただろう」と期待させるような希望と影を落とすことに成功している。
1年かけて監督と二人三脚で役を造ったそうだが、その努力が見事に昇華された一作。Bravo.
もう一人、サクサクおんな殿堂アーカイブに登録したい女性キャラクタもいて、なんかもう大収穫でしたw
色身も光も美しい映画!
2019年の今年、クリムトとシーレの作品が来日するらしいので、予習用にもおすすめな映画です。ぜひ!