Reo

ジェーン・ドウの解剖のReoのレビュー・感想・評価

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
4.0
ジェーン・ドゥの決して終わらない復讐劇。
遺体にはさまざまな死因があるが、解剖してみないと分からない。内臓を調べていく事で、芋づる式に遺体の状態が明らかになっていき、検死官の判断により、遺体の死因や正体が判明する。そう考えると、遺族や警察などに正確な情報を伝えないといけない、責任の重い職業だと感じた。例えば、自殺と判断しても、1つでも見落としがあると、他殺となる可能性だってある。もし彼らが、この作品の遺体の正体を明らかにしていなかったら、ジェーン・ドゥ(身元不明の女性)となってたかもしれないと思うと、悪寒が走る。まず、この職業を好んで選ぶ人はいないと思うが、遺体を処理するという事に感謝しなければなと感じた。

やはり、ジェーン・ドゥの体が美しく、死体にあるまじき綺麗な顔立ちをしている分、今にも動き出しそうであるのが、よりこの作品の不気味さを醸し出していたと感じた。ミステリーとホラーのバランスを絶妙に保てており、面白かった。秘められた秘密が、映画終盤になるにつれて、映画の始まりの謎を解き明かされていく事が気持ちよかった。

追記
鑑賞後に監督の他作品を観てみると、あ!スケアリーストーリーズの作品の方だとそりゃ怖いと悟った。笑
2作品ともじわじわ来る恐怖というより、脅かしホラー作品で観ていて怖かった。
今作品の解剖という題材は、専門知識を要すると感じたが、分かりやすく丁寧に物語が進んでいったので、観やすかった。遺体の生死を判断するのに、ベルを付けるのは雑学になったなぁ…笑
Reo

Reo