ジェーン・ドウの解剖の作品情報・感想・評価 - 52ページ目

ジェーン・ドウの解剖2016年製作の映画)

The Autopsy of Jane Doe

上映日:2017年05月20日

製作国:

上映時間:86分

3.6

あらすじ

バージニア州の田舎町に住む経験豊富な検死官・トミーは、息子のオースティンと共に遺体安置所と火葬場を経営している。ある夜、地元の保安官から緊急の検死依頼が入る。それは、3人が惨殺された家屋の地下から裸で見つかった身元不明の美女“ジェーン・ドウ”の検死であった。いつも通りの検死だと思われたが、解剖を進めていくと、その遺体に隠された"戦慄の事実′′が判明し、怪奇現象が次々に発生!外では嵐が吹き荒れる中…

バージニア州の田舎町に住む経験豊富な検死官・トミーは、息子のオースティンと共に遺体安置所と火葬場を経営している。ある夜、地元の保安官から緊急の検死依頼が入る。それは、3人が惨殺された家屋の地下から裸で見つかった身元不明の美女“ジェーン・ドウ”の検死であった。いつも通りの検死だと思われたが、解剖を進めていくと、その遺体に隠された"戦慄の事実′′が判明し、怪奇現象が次々に発生!外では嵐が吹き荒れる中、遺体安置所という閉ざされた空間で、逃げ場のない恐怖がはじまろうとしていた......。

「ジェーン・ドウの解剖」に投稿された感想・評価

ミステリーなのかなと思って観始めたらガチガチのホラーだった。なので最後謎が解かれてスッキリ!みたいなことではないのでご了承を。ホラーとしてかなり面白いと思ったけど、エマとスタンリーの件で好きにはなれない映画ですね。
ヒジキ

ヒジキの感想・評価

4.2
これでもかと言うほど怪談。

まさに怪談話。
洋風の食材を使いながらも「牡丹
灯篭」「四谷怪談」「皿屋敷」など古典的な怪談的調理法によって作られた超良作ホラー。

全くと言っていいほどセオリーを崩さないので、展開が読めるのも確かだが、それゆえ「自分は怪異噺を聞いていいるんだ」という安心感さえ感じる笑。だけどもしっかりと怖い。すごい。


遺体安置所を営む親子が身元不明遺体(仮名ジェーン・ドゥ)の解剖をする事になり怪奇現象が起こる。
最初に出てくる焼死遺体で4段階の解剖手順をあっさりと説明されるので、ストーリーラインが明確に提示されていて非常に分かりやすい。基本的にはこの解剖手順に沿うようにして話が進んで行く。


この映画におけるジェーンドウはまさに怪異そのもであって、出逢う事がすでにある種の憑依になってるとも言える。「持っているだけで不幸になる人形」のように捉えてもいいと思う。

怪談噺の性質上、怪異に遭う者は取り憑かれた状態なので足掻きはするものの、怪異の術中から逃げるのことは困難。加えてただでさえ密室ホラーなこの映画笑。

ジェーンドウの解剖シーンは丁寧に描かれていて美しいが不気味。解剖が進んでいくにつれて謎が増していくのも不気味。いい意味で、ずっと嫌な感じが付きまとう。

現象だけじゃなく、ジェーンドウの死体そのものも十分すぎるほどに異質で異様。出血し続ける内臓、胃袋から出てくるアレとか。あーぞわぞわする。

また、ジェーンドウ以外の要素の使い方からテンプレ通りで期待を裏切らない。そこが日本の怪談っぽい!!
ラジオから聞こえる怪音。かってに開く扉。廊下に設置された鏡。エレベーター。繋がらない電話。等々。
死体の足に付けられた鈴の使い方などは言うまでもないだろう。


ただまあ、ラストの父親の悟りの良さだけは、手っ取り早く済ませてしまったように見えたので少しガッカリ。微々たる事だけどね。


この夏、稲川淳二が喋るか、新作落語でジェーンドウ聞かせて。
「ジェーン・ドウ」(Jane Doe)というのは、日本語で言えば「名無しの権兵衞」(男性ならJohn Doeとなる)。転じて身元不明死体をそう呼ぶ。この作品の原題は「The Autopsy of Jane Doe」、めずらしく日本の配給会社は素直に邦題をつけている。

というのも、そのタイトル通り、この作品の売りはリアリスティックに描かれた解剖シーン。アメリカのバージニア州の田舎町で3代にわたって遺体安置所を営むトミーとオースティンの親子が主人公で、一家惨殺現場の家の地下から身元不明の女性の遺体が発見され、警察官によって彼らのもとに運び込まれる。

緊急で翌朝までに検死をと警察官から頼まれる父親のトミー。デートに出かけようとしていた息子のオースティンも手伝うことになる。その前にもこのふたりが行う解剖のシーンが映されるのだが、大音量で音楽が流され、見事な手際で遺体を処理していく。父親は息子に、検死の要を伝授しながら、まるで医大での実習授業のように仕事を進める。最初は少し感じていた恐怖も、そのあまりにオートマティックな作業ぶりに、いつのまにか薄まっていくから不思議だ。

製作者側は実際の遺体安置所を取材して、できるだけ現実に近いかたちで解剖のシーン再現したということだが、それがリアルであればあるほど、そこから感じる恐怖は稀釈されていくというパラドックスが成り立つ。皮肉なことだが。

むしろ、恐怖は解剖そのものより、この死体が有する異常さ、それらが明らかになってくるにつれて増してくる。外見はなんら傷がないのに内臓に切り傷があったり、胃の中から謎の文字が書かれた布が発見されたり、剥いだ皮膚の裏にも不思議な文様が描かれていたり、このあたりから正体不明の恐怖がトミーとオースティンの父子にも襲ってくる。

人間とは正体が知れないものに恐怖を抱く。リアリスティックに解剖のシーンを見せておき、恐怖に慣れさせておいてから、今度は日常から逸脱した遺体の状況を描写することで、さらに深度を増した恐怖を演出している。するとラジオから流れてくる祝福の歌にも不吉の兆しを感じとってしまう。所詮、ホラー作品はつくりものだと思っている自分でも、このリアリスティックな状況と隣り合わせでやってくる正体不明さには若干の恐怖を感じてしまった。

この作品は全米最大のジャンル映画の祭典「ファンタスティック・フェスト」で最優秀作品賞の栄冠に輝いたらしいが、作品が放つ恐怖には少し新味を感じた。監督は「トロール・ハンター」(未見)で注目を浴び、カルト的人気を博しているノルウェー出身のアンドレ・ウーヴレダル。そういえば、どこかスカンジナビアの湿度を感じさせる絵づくりだ。

ちなみに、その後のランチ・ミーテイングの都合で、やむを得ずこの作品しかスケジュールに合うものがなかったので(しかも上映時間も短い86分)、午前中の第1回上映へと足を運んだが、あまり食事の前に観る映画ではないことだけは、付け加えておこう。
m

mの感想・評価

3.9
エミール・ハーシュとブライアン・コックスという良い役者達のさり気なく人生を感じさせる芝居、そして演出・撮影・照明の巧みさ故に、脚本の辿り着くお決まりのB級ホラー感が勿体無い。

ジェーン・ドウの無言で物語る美しさに終始惹き付けられた。
美しい死体って言うと、ツインピークスを思い出すけど、かなり上まりました!
バッドエンドだけど、良質なホラーを観れました!
タイトルは「名無しの権兵衛」を意味する身元不明の遺体。
地下モルグを舞台に、謎めいた美しい遺体の解剖中に起こる、恐怖の超常現象を描くオカルトホラー。
怖さはそこそこだが、前半の"あり得ない遺体"の謎を探ってゆくプロセスは、なかなか面白い。
しかし、話がそこから広がらず、後半の展開がやや類型的に収束してしまうのは残念。
前半ミステリ仕立なのだから、"超常現象の止め方"も謎解きから引っ張って欲しかった。
まあ密室ホラーとしては、十分及第点だけど。
とりあえず、どんなアップになっても微動だにしない、遺体役の女優さんが頑張った。
お疲れ様。
解剖室の蛍光灯に照らされた遺体は、無機質で薄気味悪く見ごたえがあった。
それなのに停電しちゃうんだもんな……。

何が起きているのかを台詞で説明しなければならないということは、ストーリーがドッタンバッタンしているということでしょうよ。
はやて

はやての感想・評価

4.0
これは久々に面白いホラー映画。設定はいいけどどこで終わらせるかが難しかったかな、
茶一郎

茶一郎の感想・評価

3.9
 一家惨殺事件が起きた家の地下から発見された身元不明の女性の死体をめぐるミステリー・ホラー。タイトルにある「ジェーン・ドゥ」というのは死体が身元不明だった場合に付けられるもの、日本で言う所の「名無しの権兵衛」、「山田花子」に当たるもなので、タイトルは『山田花子の解剖』と置き換えて考えましょう。

 さて、今作『ジェーン・ドゥの解剖』ですが、中盤までは外傷がないのに何故か「肺が燃えている」、「臓器に傷がある」という謎の死体をめぐるミステリーと、舞台となる歴史ある遺体安置所(モルグ)がビックリ幽霊屋敷化するホラーを同時進行で見せていきました。
 主人公はベテラン検死官を父に持つ見習い検死官であるため、序盤の見せ場は「解剖シーン」というグロ耐性の無い方はお断りと言った感じです。音楽に合わせて死体を切っては、臓器を取り出し、骨を切って……と、これ程、臓器を延々と見せられる映画も無いと思いますが、不思議と嫌な見せ方をしていないため、グロテスクでありながらエロティックで少し美しい。(個人的に一番、盛り上がったのは肋骨を巨大なハサミで切った時)メイクアップには2015年にメイクアップ・アーティスト&ヘアスタイリスト組合賞を獲得した『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』のスタッフが絡んでいるだけあり、この「臓器」、「死体」は本物としか思えない出来です。
 物語が展開し、「ジェーン・ドゥ死体の謎」が次第に明らかになると、主人公と父はモルグに閉じ込められ王道の密室ホラーになります。今作はミステリー・ホラーとして丁寧で手堅い演出をしながら、冒頭から丁寧に「父と息子の物語」を語ってきたことがこの密室ホラーで活きてくるという訳です。代々継がれてきた検死官の仕事を父から継ぐか・継がないか、恋人からは「継がないと言って」と頼まれるけど、父のことが心配で検死官の仕事をつい手伝ってしまう息子、こういった家族ドラマを「解剖」を背景に描いていく何とも丁寧な語り口でした。

 ちなみに、今作のエンドクレジット・スペシャルサンクスの最後を飾る「Troll」。これは、今作の監督アンドレ・ウーヴレダル氏が『トロール・ハンター(Troll Hunter)』という「トロール」を題材にした映画で出世したことに由来すると考えられますが、アンドレ監督、もしかして映画作家人生で一生、「Troll」を背負っていく気ではないでしょうね……
何が起こったのか全くわからない死体を解剖するという物語の上で
恐怖と好奇心の親和性を上手に使ったホラーだった
ただ後半の展開は良く見る展開だったので残念だった

劇場でホラー映画を見たのは初めてだったので怖かった