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アンダー・ザ・シルバーレイクのabdmのレビュー・感想・評価

4.5
どっかの雑誌が今作を
ヒッチコックとリンチが融合した悪夢版『ララランド』謳っていましたが、これと似たような文句が以前なんかの映画で謳われていて、全くそんなことなかったので絶対信じねーぞスタンスで行ったのだが、正にその通りの映画でした。
嬉しい誤算。

さらにテーマ自体『ファイト・クラブ』っぽく非常に大満足。
途中びっくりするぐらい残酷な場面があるのですが、そこでまんま『ファイト・クラブ』を思い起こす演出で驚いた。

基本的に映画は主人公視点で展開され、
リンチお得意の夢と現実の曖昧な境界線が観る者を混乱させ、物語自体はヒッチコックらしいサスペンスミステリーとなっていて、随所にヒッチコック音楽が贅沢に意味もなく使われてるシーンなどあり、笑えた。
あんなオマージュ方法があるとは…。

『アメリカンスリープオーバー』
『イット・フォローズ』では一貫して子供が大人になる瞬間とそれに伴う責任が描かれていたが今作も例外なくそのようなお話でした。

もちろん謎が謎のままの部分があり、観終わっても表面上だけのカタルシスではあるが、最近観た中では一番印象に残る映画体験でした。
そういった意味では私的今年ベスト作品!
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