Iri17

アンダー・ザ・シルバーレイクのIri17のレビュー・感想・評価

2.0
デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の過去2作品は満点付けてるぐらい大好きなんですけど、今回はダメ。カルト映画はシンボルと空気感だけでは成立しない。

恐らく『マルホランド・ドライブ』とか『ドニー・ダーコ』とかそういうことをやりたかったんだろうけど、完全に倫理観の欠如した男が仕事もせずに女のケツを追いかけて勝手な推理を押し付けた挙句、それがまかり通ってしまう話を2時間半も観せつけられるのはキツいものがある。
『マルホランド・ドライブ』も『ドニー・ダーコ』も、あるいは『複製された男』も僕は一回観ただけでは理解できなかったが、引き込まれる魅力やハラハラ感やドキドキ感のようなものがあったが、この映画には僕はそのような気持ちを抱くこともなく、ただただ残念なカルト映画になってしまった。

ピアノ奏者のくだりは個人的には好きだし、情報社会やポストモダン社会への警告のようなメッセージ性を感じられたのは良かった。
しかし、いちいち煽るような音楽も神経を逆なでされたし、アンドリュー・ガーフィールドに生理的に受け付けられない気持ち悪さを感じ、映画の時間が苦痛だった。
次回作に期待します。
Iri17

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