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アンダー・ザ・シルバーレイクのtakuのレビュー・感想・評価

3.9
昔ながらのLAが舞台のサスペンスの現代的解釈という趣か。

主人公が行方を眩ましたある女の子を捜していると、身の回りにある暗号に気付き、一般人の知ることのないLA、「アンダー・ザ・シルバーレイク」に近づいていく。

大量消費される普遍的なポップカルチャーに、特定の人物にしか分からない暗号が隠されているというのが面白い。

そもそも暗号は、その解読方法を知っている特定の人物に情報を伝達するためのツールだ。
だから、暗号の存在に気付かないような一般人は知るべきじゃないことが、それを解いた先にはある。

ただ奇しくも主人公は女の子の失踪を通して暗号の存在に気付いてしまうわけだが。


下の下クラスの人間が、事件をきっかけにピラミッドの上部にいる一握りの人々の異常な世界を垣間見る。
本作を含め、LA舞台のサスペンスではそういうストーリーが王道のひとつだよね。本作を観てるとロング・グッドバイとかを思い出した。
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