takanoひねもすのたり

風鳴村のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

風鳴村(2016年製作の映画)
3.0
『犬鳴村』『樹海村』シリーズとは全く関係ないオランダ産のスラッシャー、ホラー。

アムステルダム発の観光バス『ハッピーオランダツアー』ご乗車一行が道中でハッピーどころか最悪な目に合う話という定番の流れながら、上記2作品よりゴア度マシマシで面白かった。

ツアーバスのエンジン故障で足止め→携帯は圏外、雨が降る→仕方なく風車近くのボロ小屋へ避難と、セオリー通りに進む。

観やすい理由に、ツアー客が少数。
・主人公ジェニファー(明らかにPTSD持ち)
・父親と血友病の息子(父親が不自然にイライラ)
・カメラマンの女性(5年前にある禍根あり)
・日本人の青年(祖母の想い出巡りだがある理由付き)
・イギリス人の軍人(戦争PTSD持ち)
・医師(メンタル怪しい)
と、コンパクトに纏めているのと、話があっちこっちにいかず前半の匂わせからストレートに展開・演出をしているので彼らが侵した罪の内容も、それに罰せられる理由も、そして風車と悪霊?死神?の繋がりも、するりと観れる。

少し分からなかったのはバスの運転手。
最初から怪しいと思っていたものの「ご主人様に無実を……云々」と言い出したので何か仕える因縁がありそうだけど不明。
見落としたか。

カメラマンの女性……ライバル相手にえげつないことしますなあ。
どのツテからヤクザに依頼したのかwww

日本人タカシ……お前は一体何者だ。
九字は切るわ護摩(モドキ)をたくわ、念仏唱えるわ、真言宗の修験者なのかwwwww

タカシという日本人、仏教、提灯と風鈴と監督は日本の文化を知っているっぽい。
洋画でよくあるいつものヘンな日本パターンだけどタカシの念仏レベルはちょっと見掛けない。

初っ端から両足切断、頭部損壊、内臓から腸びろびろ、首をロープで捻り切り(首の部分の骨が残っているのがまたよろしい絵)炎で顔面が溶け崩れたり、最後の顔面に直撃シーンと、かなりゴアグロ度が高い。
血しぶきは適度にびゅーびゅーから滴るまであるので血糊好きにもほくほく。

炎のシーンはCGでしたが、まあ良し。
気になるほどヘボくはないので丁度いいとも。

ジェニファーは、DVのサバイバーでもあったのでラストは血友病の少年と同じく(あああああーーー!!)でしたが、巻き添えにしてしまった弟の分が見過ごしてもらえなかったのかなあ……と思ったり。無情。

伝説の悪魔と契約した殺人小麦粉挽きの話で『小麦粉に骨』『死体を挽き臼に』は、まず死体を焼くか何かした後で骨を砕いたってことなんだろうなと。
殺した死体を吊るしていたし、血抜きして解体して骨だけにしていたのかも知れない。
劇中ではそのへんの文脈抜け落ちてる気がするけど、細けぇことはいいか 笑

死神?悪霊?の造形は悪くはないけど、もうちょい頑張って欲しかったところはある。