鳥さんの瞼

そうして私たちはプールに金魚を、の鳥さんの瞼のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

悔しいが好き


内容は全編通して、偏見多め。
自分と周りの人々を凡庸 の紋切り型に当てはめて冷笑する主人公達。それを提示するこの作品自体も同じくそう

冷笑する側もされる側も内情の掘り下げは無し
必要以上に露悪/下品な描写も多し
なので内容で人を感動させるか?という点は微妙。人にも特段勧めないと思う。
個人的にウーンと思う点も幾つかある。

が、物凄い物量の画面とスピード感が楽しく、上記なあなあにしている間に27分が終わっている。
このお祭り感と、
女子中学生の乱暴さ、余剰なシニックがなんだか合う。


多く指摘されているように白々しさはあります。
上手く説明出来ないが 広告/メディア系、Web系の人の悪いとこ出てる、みたいな印象があった。
主人公達の遊びやネタパート、ちいさなメタ発言等 造りもの感が強い。


白々しいと思いつつ正直私は好きでした。
というのも、
いよいよプールに金魚を放ったが結局暗くて見えなかった、という後の
「綺麗な金魚を期待してこの映画を観た方はすみません。」
実際私は「内容薄いかもだが綺麗なシーンはあるんだろうし観ておこう」という理由で観たので笑った。
紋切り型に当て嵌めてしまいすみませんでした。

この一連で楽しくなった後、
監督が電通の人間と知って心が曇り楽しくなくなってしまいました。
偏見からは逃げられないのかもしれません


倫理観や品性について疑問はありますが、私は好きな作品でした。
鳥さんの瞼

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