悔しいかなすごく面白かった。
電通のプランナーである監督。
広告っぽいという意見をよく目にするが、まーたしかに正統派ではないにせよ、いい頃のナカテツ感がビンビンで、ただトリッキーな画を撮ったという印象はなく、効果的なテンポと目くらまし感が存分に味わえた。
そもそも、実際にあったショートニュースに、なぜ？と疑問を持てる点が素晴らしい。
そして、その先の妄想をクレイジーな展開でもって、ギリギリ観ている人を置き去りにしない距離感に驚いた。
誰しも青春時代に味わった虚無感がバチっと決まっている印象だった。
とはいえ、このチャプター分けの手法はやはり一過性のものだと思うし、ここでもチャプターを分けずに成立させて欲しかった。
あと、短篇だからキレイにハマった感は否めない。
これを2時間流されるとさすがに疲れてしまう。
そういう意味で今年公開される長篇はいろんな意味で楽しみ。
山中崇のバイタリティに感服したのと、エンドロールでカンパニー松尾の名前を見つけて何だか嬉しくなった。
