やた

おとなの事情のやたのレビュー・感想・評価

おとなの事情(2016年製作の映画)
3.9
誰にでも秘密はあって、「友達だから」「夫婦だから」「家族だから」といえそれを共有することが必ず良い結果を招くとは限らない。
良好な関係を築く為に、踏み込むべきではないことはある…という、当たり前のようで忘れがちなことを認識させてくれる作品。
全体的にテンポが良く、説明的なセリフはないのにそれぞれがどういう人物でどんな考えを持っていて…というのがわかりやすく描かれていてとても上手いなと思った。
小物や衣装の使い方で、ラスト「ああ、そういうことか」と理解させるのも良かった。
思春期のソフィアに向けた父のアドバイスの素晴らしさと、ペッペのカミングアウトにまつわって見えてくる人間性の描き方がとても印象に残る。
あと、男と女をWindowsとMacに例えるのも好きだった。この例えはよく言われてるのかな?
ただもう少しコメディ感が強い方がもっと好きになったなと思う。音楽の使い方とか、せっかくイタリアなんだから笑えないネタまで笑ってしまおう!みたいな強引さが欲しかった。
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