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おとなの恋の測り方のakrutmのレビュー・感想・評価

おとなの恋の測り方(2016年製作の映画)
4.0
もっと軽い感じの恋愛映画だと思っていただけに、結構深い内容でびっくりしたけれど、それでもフランス映画のおしゃれな雰囲気も十分に味わえます。

容姿による差別は、人種や性による差別と違って倫理観にあまり訴えないこともあって、当事者にとっては深刻なわりに、当事者でない人たちは軽視しがちで、映画の中でもそのことがユーモラスに描かれています。センスのない日本語タイトルもしかり。原題にはない「おとな」という言葉が「小さいけど一応大人」的なニュアンスを含んでいて、揶揄しているようにも読めてしまいます。「測る」も身長を測るという意味を暗示しています。なぜ直接的に言えないのでしょうか?

という難しいことをさておき、恋愛映画としても十分に楽しめます。アレクサンドル役のジャン・デュジャルダンが実際は180cm以上の長身というのも見どころのひとつ。CGを駆使したり、遠近法を利用したり、小さく見せるためのいろいろな工夫をしているそうなので、そういう視点から映像を見るのも面白いかもしれません。
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