熊切和嘉さんの最新作。
面白くなかった。
剣道を通じて精神的、肉体的にも崩壊していった者と、剣道を通じて何かを乗り越えようとする者のお話。その2人が必然的に出会い「死」に対する究極の意識が混じり合う時に起こる葛藤と解脱を表現した作品。
万人ウケしそうにないからこそ描ける部分に賭けていたのですが普通につまらない。そもそも熊切さんの作品は個人的に〝画〟の残像が目に焼きつくイメージがあって今回も印象に残る素晴らしい場面が多々あったのだがシーンとシーンを繋ぎ合わせたり、話をスムーズにさせる編集が成されてなかったりと我々には伝わりづらい作品が出来上がってしまうようなイメージがあります。だから確かに良いシーンはあったけど、結局この作品なにが言いたかったの?ってなってしまうんです。
役者のよる迫真の演技に加え、絵になる熊切さんの各場面が作品自体の完成度を上げているがストーリー自体に問題があるため、真っ正面から向き合う事も出来ずモヤモヤしたまま映画が終わってしまう。
綾野剛、私生活に影響が出ないか。と心配になるほどの狂気ぶり。役者って凄いな。