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人生フルーツのmoetのレビュー・感想・評価

人生フルーツ(2016年製作の映画)
4.3
日本住宅公団のエースとしてニュータウンの構想を任されていた修一さん。彼の構想するニュータウンは緑が組み込まれ自然と風が流れていくそれはそれは素敵なものでした。が、当時は人口大爆発時代。多くの人を受け入れらる形態にするには、修一さんの案では建物が足りない、ということで案は実現されることなく建設は進んでいく…。のですが、すごいのはそこから。ニュータウン内の敷地を買い、自ら家を建て、そこを森に、そこを始まりとして街全体を森にしていこうと、修一さんは出来ることからコツコツコツコツやり始めます。

観る前は、スローライフ万歳的なゆるゆる映画かと思っていたのですが、その根底にあるものは恐ろしく深い挫折から這い上がってのコツコツというとても強い信条でした。

私事ですが父が都市計画に携わっていた人間で、私自身も多摩ニュータウンで生まれ育っていたため修一さんの気持ちが他人事とは思えなく、それでもできることをし続ける姿に涙せずにはいられませんでした。落ち込んでる場合じゃない。

あとはやっぱり奥様が可愛い。こんな風にパートナーの想いを汲み取ってただただ信じてくれる人がいるのはほんとに素晴らしいし、最後お別れを言うシーンがもう…。あんな風になりたいなんて軽々しく言えるものでもないけど、そうありたいなと思いました。