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ReLIFEのmのレビュー・感想・評価

ReLIFE(2017年製作の映画)
4.7
例えば序盤の鏡を見て自分が若返った事に気付き動転する主人公の主観から客観に1カットでスムーズに移行する長回しショットだったり(めちゃ「コンタクト」っぽい、そうゼメキス演出です)、そういうちょっとした部分での工夫に惹かれた。トリッキーでない普通のシーンでも演出も撮影も手堅く『映画的』な作品を志向していて、好感が持てる。シネスコのフレームも活かしている。

若い役者陣も皆爽やかに好演。中川大志の真っ直ぐさは合っている。
「散歩する侵略者」「トリガール」の高杉真宙、やはり巧い。池田エライザの泣きの演技や暗い感情も素晴らしい。

若返りの細かいロジック等、細部の設定はガバガバだけど、そこはまあこの映画の主点ではないので突っ込むのは野暮。その辺を誤魔化す為か(単に原作通りなだけかもしれないが)、セットや衣装の色使い等で絶妙に現実感を少し薄くしているのが印象的。

ベタを馬鹿にせずに真剣にやった事で、良作になったと思う。ちょっとした切なさと爽やかな余韻を残してスパッと終わるのも好きです。


それにしても今の高校生世代にはMDや「天体観測」が『うちらが幼稚園の頃』の過去の遺物に見えるという事実に震撼・・時は流れていく・・・
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