Lynne

ブルー・ジェイのLynneのレビュー・感想・評価

ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)
3.3
観終わってしばらくしてからじわじわ良かったなあって思えてきた。ネットのレビューで絶賛されてるのも納得。

最初の2人が再会したシーンの気まずさとか、それを隠そうとする感じとか、2人の距離感が絶妙で、役者の演技が本当に上手。この感じめっちゃわかる。てかずっとこの2人の会話だけで進んでるのね、この映画 。(おじいちゃんはいるけど) でもそれを感じさせないくらいに、いつの間にか2人の空気の中にいた感じ。

きっとこの2人ものすごく微妙に別れて、でも20年越しにそれは本当に些細なすれ違いだったってことと、お互い思ってることは今でも一緒ってことが分かって、でもかといってどうするわけでもなく、アマンダはまた街を去るわけでしょ。観てるときはそんなに思わなかったけど、確かにビフォア感あるね。
最後の泣きながら笑うところ、良かったなあ。でもあそこで、絶対に戻れない過去にも、どうにもならない未来にも、2人がようやく向き合えたんじゃないかと思う

映像が白黒なのも良かった。上手く言葉にできないけど、この1日は彼らにとってカラーじゃなくてモノクロームっていうのがなんかすごい効果的だった!上手く言えない!!時間軸を混乱させるのも目的のひとつだったと思う。そしてたぶんそれはそのまま彼らが感じた時間の流れなんだろうね。

観客の意識の流れと話の流れが一致してて、先が読めてしまうという意味ではなくて、混乱するのも何で?って思うのも、うまく計算された構成だなという印象。

なんだろう、ハッピーエンドじゃなくてもよかったって思える作品と、ひたすら鬱になる作品って何が違うんだろうね。救いのあるなし、かなあ
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