今泉監督、2本目@キネカ大森
「サッドティー」の日常感とはうって変わって非常に重いテーマ。なのにあえて軽妙な感じにしているのがいい。
近しい人の死を知らずに、どこかで生きてるかも、と思い続けることと、その死を受け入れて前に進むこと、どちらが幸せなのか。
子供がいなくなった公園、いまだ海に流されたまま行方が分からない遺体、時が止まってしまった場所。
埋没されようとしていた次郎の遺体を掘り起こすことで、今泉監督は震災によって止まってしまった時間を進めようとしたように見える。
最後の子供(監督のお子さん?)は未来への希望の象徴か。
それにしてもこの監督、微妙な不美人さんを使うのがほんとにうまい。
今回は太郎の奥さんに最優秀賞をあげたい。
「サッドティー」に続き、映画専門学校を自虐的にディスってるけども、個人的にはそれ自体が評価への予防線に感じてしまうので、できれば次回作ではそういうものを取っ払ったものが観たいと思う。