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ニーゼと光のアトリエのwantaroのレビュー・感想・評価

ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)
3.5
医療の世界は男性が軸で、論理的に効率的に治療を目指す、そんな時代。患者の内面など無視して粗悪な環境に閉じ込め、手に負えなければロボトミー行き。
そんな男世界の逆境の中、患者の自己治癒力を信じた女性医師ニーゼの、勇気と強さに感服した。
精神疾患にも自己治癒力があるのだと信じること、患者の力を信じること、その努力と忍耐が身を結ぶ様子が感動的だ。
アートを通じて、患者の内面に触れるというやり方がまた素晴らしい。言動では伝えられない患者の心が、絵には現れた。
医師としてより先に、人間として向き合う姿はとても女性的。
ゆったりした雰囲気で、盛り上がりに欠けるが、真面目な映画だった。
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