夢里村

ビリディアナの夢里村のレビュー・感想・評価

ビリディアナ(1960年製作の映画)
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哀れな隣人を救うことはできずに恩を仇で返される。荊冠は焼かれ、家には電気をひきクラシックの代わりに流行りのロックンロールが流れカード遊びの娯楽に興じる。どきどきの物語的加速度に近現代へと引き寄せられていくラスト、それらをなすすべもなく眺めるしかないカメラがもの悲しい。
しかしなかなかどうして興奮させられる! ブラックで挑戦的な態度にけしかけられたのだろうか。

端々にいぬが転がっているが、驢馬車に繋がれているいぬを買い取るシーンは確かに見応えがある。驢馬といっしょに走らされるいぬが可哀想だと言って助けてやるのだが、その直後にまったく同じ仕様の驢馬車が走り去っていく。だがカットを割ったのはどうなのか? いぬへの視点を押し付けないでほしい。
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