ドルフィンキック

ヘッド・ショットのドルフィンキックのレビュー・感想・評価

ヘッド・ショット(2016年製作の映画)
3.9
レンタルDVDにて、鑑賞しました。
ストーリーや設定は、複雑なお話ではなくて、今まで、他のアクション映画で観たことがある感じの至って、シンプル且つ王道なお話だったので、既視感はあるものの、スンナリと、作品の世界に入り込めました。

アクションは、次から次へと、現れる狂暴な刺客を相手に、イコ・ウワイスが、鍛え抜かれた、肉体を駆使して、何とか、ピンチを乗り越えて、凌いで行く展開に引き込まれました。

銃撃戦、ウエポン戦、肉弾戦と怒涛の壮絶アクションの連続に大興奮しました。

ただ、万人受けするように、もう少し、過激な描写を控え目にした方が、見易かったじゃないかなあ~って思います。

それと、バトルシーンで、気が付いたことがあるのですが、テーブルの上にいる刺客に、テーブルの下から、イコ・ウワイスが、銃で、仕留めるシーンは、第一作目の「ダイ・ハード」の「ご忠告ありがとう!」のシーンへのオマージュだと感じたので、ニヤリとしました♪

それから、新日本プロレス所属の後藤洋央紀選手ですが、もう少し、出番が、多いと思っていたので、やや拍子抜けしてしまいました。
とは言え、後藤洋央紀選手の持ち味である、パワフルな動き、技は、圧巻でした!
出来れば、ハイフライヤーの飯伏幸太選手にも、出演してほしかったですね。

そして、何と言っても、「ザ・レイド」シリーズ同様に、相変わらず、主演のイコ・ウワイスのアクションはキレッ!キレッ!で、見応え十分でした。

ただ、前半の殺陣は、記憶喪失の設定なので、自分の戦闘能力に気付いていないとは言え、乱雑&単調で、ワンパターンな気がしました。(個人的な意見ですが。)
ただ、単に、殴って、蹴るみたいな、ケンカファイトですね。
この辺りは、よく比較されるトニー・ジャー、あるいは、「ドラゴン×マッハ!」のウー・ジンの足腰のバネを活かした、アクロバティックな動きや複雑で、多彩な拳脚アクション満載の洗練された華麗で、美しい殺陣と比べると、少し、物足らないですね。出来れば、もう少し、アクロバットを絡めた、華のある、映画用の魅せるアクションも、取り入れてほしいですね。
今後の課題ですね。

とは言え、ラストバトルのラスボスとのタイマンバトルでは、記憶が蘇り、覚醒してからは、本領発揮して、殺陣がグーンと綺麗になり(出来れば、もう少し、早く覚醒してほしかったですね。)、まるで、香港カンフー映画のような、型がリズミカルに、ビシバシ決まる拳技や高速連打のシラットアクションは、素晴らしくて、打撃技はもちろん、投げ技、締め技などなど、色々な技の応酬に、手に汗握り、とても気分が高揚しました。

あと、ラストシーンのイコ・ウワイスの一言にも、ホロリと来たし、エンドロールで流れた、音楽も、激しい戦いが終わったあとの気持ちを癒してくれるような、曲で、とても良かったと思います♪