いくまる

ポップスターのいくまるのレビュー・感想・評価

ポップスター(2018年製作の映画)
3.6
よくTOHOでやったな、と。
作りはいわゆる単館系。
キャストのお陰か。

そういう意味では、ラフィー・キャシディちゃん目当てで観に行ったので満足です!
ジュード・ロウも掴めない役で彼に合ってると思うし、ナタリー・ポートマンはさすがの貫禄。
「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」に続く母親役だったけれど、ぜんっぜん違う雰囲気でもっと色々見たくなった。

記者会見でのセリフや、取材時のセリフは良かったね。
特に銃乱射事件の犯人に対しての「注目しなければ存在しないのと同じ。彼らも。私も。」というコメントは肝に銘じておきたい。
無視はできないけれど、注目して持ち上げていたら思うツボだ。

宗教を例にあげてもいたけれど、個人の心の拠り所にはしても何か大きな力の口実になってはいけないよなーという普段からの思いが肯定されたようでちょっと嬉しかった。


ただ内容よりは作りが合わなかったなぁ…,
ナレーションが長いわ話がブツブツ切れるわいきなり17年すっ飛ぶわで物語には入りにくいかも。
一番見たいところが早送り。
ラフィー&ナタリーの歌とダンスも無難な感じ。
(ダンスは私には合いませんでした)
特に推せるキャラクターがいない。

あと、セレステの少女期と17年後の娘役をラフィーちゃんが演じているのはまだ良いとして。
(娘の時のビジュアルがとても好み)
姉のエリーが17年後も同じ人なのは無理があるよー!
最初設定が分からなくて混乱したもん。
ていうかセレステ以外全員そのままって💦

ドキュメンタリー調にしたいのかドラマ的にしたいのかが、よく分からなくてもどかしかったです。
"被害者は被害者でい続けなければならない"、"物事は大袈裟に、全てを関連付けて考えられる"を始めとした有名人へのマスコミからのレッテル貼りや圧力のくだりなんかは、今ウケても良い内容なだけに、この勧めにくさは残念でした。


今映画公開が大渋滞なのでね。
話題作たちを押してまで観てとは言えないけれど。
配信かレンタルが始まったら、ナタリー・ポートマンを見てほしいなと思います。
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