回想シーンでご飯3杯いける

浮き草たちの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

浮き草たち(2016年製作の映画)
3.4
不良の兄から強引に頼まれた「見知らぬ人とブリーフケースを交換」して報酬を受け取るミッション。ケースの中身さえ分からないまま嫌々手伝った弟が、トラブルに巻き込まれる中で謎の少女と出会い、2人だけの旅を始めるというNetflixオリジナルのロードムービーだ。

内向的な少年・少女がトラブルに巻き込まれる旅と言えば同じくNetflixのドラマ「このサイテーな世界の終わり」を思い出すが、田舎町が舞台である事やノスタルジックなロックンロールがふんだんに使われる当たりも似ている。

恋愛に奥手な2人が、旅を共にする中で距離を縮めていく展開は、まさに等身大の青春。原題「Tramps」は徒歩旅行、浮浪者等の意味を持つが、基本的にあまりポジティヴな響きを持たず、邦題の「浮き草たち」、言い換えれば中身が無く浮付いた人達というのは、正に言いえて妙。

ドラマティックでないところがドラマな青春映画。こういうのは大好きだ。