らんらん

雪子と夏代のらんらんのレビュー・感想・評価

雪子と夏代(1941年製作の映画)
3.5
雪子(入江たか子)と夏代(山田五十鈴)は女学校の頃からの親友で現在は共に未亡人

夏代は亡夫との間に男の子がいるんだけど、本家の兄夫婦に子供がなく祖父母も大変可愛がっていて養子をお願いされている
居心地が悪くなって洋裁店をしている雪子の元にお世話になることに

一方雪子は義妹が微妙な年頃で気苦労が絶えない、義妹のお見合いの話が持ち上がるのだがそのことで義妹が反発、家出をしてしまう
おまけにお見合い相手の高田稔は付き添いで行った夏代の方に惹かれて求婚してくる、、、

夏代と幼い息子は離れ離れになっちゃうのか、雪子と義妹の確執は解消されるのか、そして高田稔の求婚の結末は?
と、まあ、いろいろとゴタゴタあるけど最後はみんな幸せな結末に落ち着きます
ただいずれ義妹は嫁いで行くだろうし、夏代もそんな気がするし、雪子だけちょっと寂しいかもみたいな余韻のある終わり

1941年の作品ですが戦争関連のことは少しも出て来ません、けど登場人物のその後のことを考えるとやっぱり複雑
ゴタゴタが解決してこれから光があるみたいな終わり方だから尚更その先の未来を想像するとなんか、、、この時期の映画のほとんどに言えることだけどね

この映画の注目点はやはり入江たか子と山田五十鈴の共演、お二人共お綺麗でした

特に今回注目したのが入江たか子
山田五十鈴は戦後も活躍が多いので見慣れているけど、入江たか子のほうは戦後パッとしない
化け猫映画で見たことあるけどそれくらいで、どんな顔だっけ?レベルの認識での鑑賞
実際見てみたイメージでは浅丘ルリ子と山本富士子みたいな感じ?の印象

調べてみると入江たか子の戦前の経歴って凄いんですよね
女性ながら独立プロがある時点でとんでもないスターだったんだろうし、ブロマイド売り上げも一位で田中絹代を超える人気だったとか

活躍したのがほとんど戦前の作品、それもサイレント期からなんであまり見る機会がないのが残念、「滝の白糸」なんかは見やすいので見てみようかなー
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