なみつ

オリエント急行殺人事件のなみつのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
2.1
綺麗で淡々とした映画。
個人的に豪華キャストである意味はそんなに見出だせなかったです。この人じゃなきゃできない、この人のこれが見たい、てのが少なくて。

原作を知ってる、知らない、どちらの立場から見てもちょっと弊害がある気がした。
知ってる側だとそこまで新しみがないと思うし、知らない側だと、ポワロシリーズにおけるこの作品の立ち位置とか重要性に心が揺さぶられないんじゃないかな。アンバランスに対する解釈。
ちなみにわたしは最後のオチだけなんとなく知ってたので、たぶん一番中途半端に楽しめない組でした。嫌いなところはないけれど、好きなところも多くない。
監督とポワロ役は同じ方だと知って、とても納得した。やりたいことをやってたな。

壮大な景色の中を行くオリエント急行や車内の装飾はほんとうに美しくて見ごたえがありました。しかし列車ってせまいなあ。大人数が部屋から出てくるシーンはサザエさん?てなりました

以前観たドキュメンタリー映画ですっかり魅了されたダンサーのセルゲイ・ポルーニンさんが出演していたのでとても気になっていましたがなるほど。演じるとそうなるんだ、という新鮮さ。キレる役似合う。そしてやっぱり美しい。

この映画ですごく好きだったセリフが、「歳を取ると好き嫌いがはっきりしてくる。好きなことには溺れたいが、嫌いなことには耐えられん」
溺れるくらいの好きなものがあることは幸せなんだろうな。
なみつ

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