あざらし

オリエント急行殺人事件のあざらしのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)
3.5
「世の中には、善と悪しかない。
…その中間は無いのだ。」

鐘の鳴るエルサレム。
嘆きの壁に向かって、たくさんの人がお祈りを捧げていました。
そこへ、卵の箱を抱えて走る男の子がいました。彼が運んで来た卵は、とある男の食卓へ並びます。その男とは、髭を生やした名探偵ポアロのことです。

ミステリーの女王であるアガサ・クリスティの名探偵エルキュール・ポアロといえば、優れた頭脳もさながら、とっても紳士で、おじさまなのにお洒落…そして、奇妙で風変わりで甘い物好き。

この映画では、原作が活かされていて、そんな彼の個性がきちんと出ていたと思います。

エルサレム神殿やオリエント急行…背景が美しい映画でした。

私は原作を読んでいたので、結末を知っていましたが、それでも、名探偵ポアロの活躍は面白く惹きつけられて観ることが出来ました。

シャーロック・ホームズでは、映画を面白くするために、ホームズという名探偵の個性を変えてしまい、原作ファンとしては、残念でしたが、こちらの映画では原作の名探偵ポアロを生かしてくれて、嬉しかったです。

「…正義を貫けるのは、あなただけ。」
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